第3章 リーザス陥落
第60話 森に住む少女
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に、そして お前達との出会いでの事を言ってるのか? それとも……別の意味があるのか? ……悪魔に関して」
フェリスはそう訝しんでいた。
ユーリの言葉は深さを感じたのだ。悪魔として降格された(自業自得だけど)挙句、ランスや他の皆に真名を知られ、悪魔としての尊厳さえも奪われてしまった。
契約と言うモノに魂まで縛られてしまっている以上、どうにもならない、と言うのはある。……だが、フェリスは 不思議とそれでもユーリと話すのは不快じゃなかった。
この場に呼ばれて、戦わされている、と言うのに 不快とは思えなかったんだ。地上灯台の時は、心底嫌だったと言うのに。
そもそも、人間と、それも交わったのは、ランスとユーリくらいであり、他の人間に対しては別に何も……。
「はは。ま、悪魔としてのフェリスにそう言うのも酷だったな。契約までの経緯を、最初から考えたら……なぁ?」
「うぐっ……」
数々の失態を見ている本人から言われればくるものがある様だ。フェリスは苦虫を噛み潰したような表情をしていた。
「まぁ、オレ達は基本的に戦いの渦中に身を置く人材だ。不本意かもしれないが、そのオレの使い魔とでもなれば、そこで 魂を取れる機会にも恵まれるだろう。あの迷宮よりもずっとな。直接手を出して、魂を狩るのは御法度だろうけど、死者が 奴……。死者の魂が還っていく時に、狩れたりするんだろ?」
「あー、それは……、ま、まぁ 何というか〜……」
フェリスは、少し苦笑いをしながら頬を掻いていた。
それは自分自身が思っていた事である。確かに悪魔としての階級を滅茶苦茶に落とされてしまい……、魂の回収作業をする資格は得ていないが、それでも間接的に貢献をすれば、と思っているのだ。ユーリの言うとおり 魂の契約をする事はできないが、死者の魂を持ち帰る事は出来る。……勿論 短時間でしなければならない、と言う時間的制約はあるが。
「ん? その顔は少なからず期待してた、って感じだな?」
「むぐっ……ま、まぁ 否定はしないわ。でも、ちゃんとあんた達の使い魔っていう契約は結ばれてるんだから……、ユーリの言う通り、正直 不本意だけど」
「はは、まぁ安心しろ。……人間に仕える事、それ事態が悪魔にとっては最悪かもしれないが、オレはあいつのような無茶は言わないし。所謂、フェリスの身体目当て〜なんて馬鹿な考えも起こさない」
ユーリは、親指でランスの方を指さした。
男の子モンスターに囲まれていた鬱憤を晴らすかの様に、無数の女の子モンスター達に襲いかかっている。どうやら、男の子モンスターに混じっていた様だ。
だが、あれじゃ、集団下校途中の女学生達に飛びかかる変態の構図だ。
「あいつは……ったく」
契約をしていても……、思って
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