第3章 リーザス陥落
第60話 森に住む少女
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鹿言うな! 聞こえるわ! だが、何故このオレ様に向かっ出て行け、と言うのが分からんのだ馬鹿者!」
ランスは、そう叫びをいれる。
ユーリは、ゆっくりとその少女の方へと向かった。それに気づいた少女は再び声をかけた。
「コレハ、警告、ダ。ハヤク 森デテケ。次ハ、ナイ」
少女の瞳は、細く……だが、眼光は自分達を射抜くかの様にぎらつかせ。
「次ハ、シヌゾ」
その口からは不吉な言葉を発していた。が、それもまるでものともしないのがランスだ。
「がはは! 可愛子ちゃん。そんな事より、オレ様とHしないか? オレ様流の礼だ! がははは。天にも上る快感を与えてやろう!」
「こんな時に何を馬鹿な……って」
「馬鹿な事をっ! ……あれ?」
かなみや、志津香が苦言を言っていたその一瞬の隙だ。
「ミラクルミー!」
一瞬光ったかと思うと、スーの身体が、まるで森の中に溶け込むように透けていき、少女とラプ達は姿を消していた。
「むむ、せっかくオレ様が声をかけてやったというのに」
「馬鹿言うな。ランスの言動で更に警戒をさせたんだ。警戒させて どうするんだよ」
「何をいうか、オレ様は女としての喜びを教授してやろうというのだぞ? そこは泣いて喜ぶべきところだ」
ランス節を一通り言った後で、シィルが今後の事を皆に聴く。
「どうしましょう、皆さん……。彼女達、私たちに森を出て行け、と言ってました。……従わないと、殺すとも」
少し不安そうにシィルは言うが、そんな脅しに屈する様なメンタルの持ち主はここにはいない。ランスは、笑いながら。
「がははは! 馬鹿言うな、シィル。そんなもん、無視していればいい。気にするな。もし、襲ってくる様なら、しっかりとオレ様がお仕置きをしてやろうではないか」
ランスはそう言うと、大股で意気揚々と奥へと入っていく。
「はぁ……、あいつの辞書には『慎重』とか『躊躇い』とか無いのかしら?」
「ん? 志津香にはあったのか?」
「当たり前でしょっ!!!」
「いてっ」
正直、これはユーリの失言だろう。
とユーリは素で聞いてしまった0.2秒後に後悔をしていたが……、いつも通りの攻撃は正確に飛んできていた。怒りながら当たり前、と言っても説得力に欠けると思われるが、誰も突っ込みを入れたりはしなかった。
「兎も角、気をつけて進みましょう。……脅す以上は、何かをしてくるのは間違いありませんから」
「そうだな。ランスじゃねえけど、おいたをする女の子には躾ってのが必要だろう」
「……正直、ミリの口でそう言っても、説得力無いわ」
「あ、それ私も判ってきた気がする」
意外と早めに打ち解けているフェリス。
同性だから、と言うのもあるだろうけど、ここ
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