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妖精の守護者 〜the Guardian of fairy〜
妖精剣
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うが」
相変わらず店のハゲ親父は俺を見つけると怒鳴り声を上げてきた。つるつるの頭が右へ左へ動く姿はいつ見ても滑稽だ。ボールが跳ねているように見える。
俺はその頭の前に例の品を投げるように差し出した。
「…………人の話、聞いてたのか?」
「いいから開けてみろ、そして今までの非礼を俺に詫びやがれ」
「なーに威張ってんだクソガ…………おいこりゃ……」
ハゲ親父はぐだぐたと文句を言っていたが、品を見た瞬間、人が変わったように真剣な顔になった。いつもだらしない口髭を蓄えているだけなのかと思ったが、仕事をする時はなかなか様になっている。
一通り品定めをした後、ハゲは静かに剣を鞘に戻した。
「お前……これをどこで?」
「シャルから貰った」
「そうか……シャルロッテちゃんがな……」
ハゲはまるでどこか遠いところを見るように目を細め、しばらく黙っていたが、ようやく決心がついたのか、剣へ目を戻した。
「オウラ、ちょっと手伝ってくれ」
「ハイ、マスター」
感情の欠落した機械的な声が店の奥から聞こえたかと思うと、巨大なゴーレムは突然ハゲの傍へ現れた。
通常、ゴーレムはでかすぎる為、魔力へと変換して待機させる。ゴーレムそのものは魔法媒体なので召還するだけで魔力を消費し続ける。用事のない場合は主の中で休ませるのだ――――が、俺は嫌なので魔力への変換は断っている。
リーゼの、あいつの傍で眠るなんて絶対に嫌だからだ。
「ちょっとな――――こいつをぶん殴ってくれや」
「はっ――――」
っとハゲの言葉に疑問を感じた瞬間、俺の体は店の外へと吹き飛んだ。くの字に曲がった体は、何かの壁に衝突した。しばらくは今起こった事実を受け入れることができずに思考の定まらない脳のせいでぼんやりとしていたが、次に体の全身が骨という骨がボロボロになるような激痛に襲われ、俺は全ての液体という液体を撒き散らした。
「うぁぁぁぁぁぁぁ! おぇ、げほっ! ぐ……な、何しやがる……」
「てめぇ……前々から屑だと屑だと思ってたが、ゴミ屑だったんだな」
「ひっ……」
俺はハゲのゴーレムに突きつけられた戦斧に怯え、情けない声を上げた。だが、そんなことは関係ない。今、俺を縛り上げる感情は、恐怖のみ。普段とは違うハゲの激しい怒りに戸惑いと恐れを感じている。
「いいか、よく聞け小僧! その剣は、妖精石で出来たこの世界でたった一振りしか与えられない特別な代物だ。それをてめぇは売り捌こうとした。女神アスタリアの怒りを買う前に俺が罰を与えてやったんだ。ありがたく思え」
「妖精、石?」
どこかで聞いたことがあった。
妖精は、不思議な存在で、その生命を終えると体は宝石のよう
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