第3章 リーザス陥落
第59話 レイラを救え
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性がゆっくりと立ち上がった。
「……駄目です。呪いに似た何か。それも強い力です。私の力では……彼女を救う事ができません」
表情を落としてそう言う。
「お? 君は確か……」
「あ……、ランスさん、ですね。ごきげんよう」
「教会のセルさんよ。彼女にも治療を御願いしていたんだけど……。やっぱり駄目みたいで……だから、ユーリさんに見てもらおう、って事になったの」
「何ぃ! オレ様が美味しくいただくと言うのに、なぜユーリなのだ! 馬鹿者っ!」
「だーかーらー、そう言う問題じゃないってば!」
マリアは、暴走しようとしてるランスを抑えつつ、本題に入ろうとしていた。かなみも、心配そうにレイラを見ていて……。
「……レイラ様は、こんな、こんなみだらな人じゃありませんっ……とっても強くて、格好も良くて……、皆の憧れでもあって……。マリアさん、ユーリさんに診てもらうって言うのは……?」
「うん。ユーリさんなら……どうにかしてくれる、って想って。……変に期待しちゃって悪いとは思ったけど」
マリアは少し申し訳なさそうにそう言う。
これまで、色々と対処しようとしたり、衛生兵にも相談をしていたけれど、解決の糸口すら見られないのだ。それは、仕方がない、とも言える。人外の存在である魔人に直接催眠術をかけられたのだから。
「ぐふふ……、一晩中かぁ……、全くをもってけしからんなぁ……へへへへへへへへ。だへだへだへ……」
「ったく、五月蝿い。粘着地面」
「んがっ!!」
志津香は、妙な事をしない様に、とランスに粘着地面を。当然だが、身動きの取れないランス。
「コラァ! 動けないではないか!!」
「なんなら、視界も塞いで上げようか?」
「やめろ! こんな眼福光景、滅多にないのだぞ!!」
「なら、そこでおとなしくしてなさい。終わったら解除するから」
志津香は、それだけ言うと、ランスから目を離した。今はランスよりも、気になる人物がいるからだ。ランスは何か言っている様だが、完全に無視して歩いて行った。シィルは、ランスに外せと言われて対処をしているが……、志津香の魔力の方が圧倒的な為、彼女では解除出来なかった様だ。
「はぅ……、物凄い粘着力です……」
「えぇい! 役立たず!」
「ひんひん……(でも、嬉しいです……)」
罵倒されながらも、シィルは内心喜んでいた。レイラの裸と行為を見てなかったから。
「ユーリさん。宜しくお願いします。お力になれずに、申し訳ありません」
「いや、セルさんには、優希が世話になったんだ。それに、今の今までずっと、神魔法で彼女を助けようとしていてくれたんだろう? ……十分すぎるよ。ありがとう」
ユーリは、セルの肩を軽く叩く。セルは、ゆっくりとお辞儀をした。暗くな
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