第3章 リーザス陥落
第59話 レイラを救え
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「な、何を言うのよ! マリアっ!!」
マリアの言葉に思わず抗議する志津香。
……なんで志津香が抗議を? とユーリは一瞬思ってしまっていた。そして、ハウレーンも同様に首を横にふる。
「……マリア殿、今のレイラ様のお姿を見せるのは、彼女の尊厳が……」
「それについては、御免なさい、としか言えないわ。……でも、それを踏まえてでも、解決しなくちゃいけない問題だし、このままじゃ、最悪……レイラさんは。……ユーリさんなら、何か判るかもしれないでしょ? 志津香も。……だから、お願い。彼女の為を想って、今回だけは 目を瞑って」
「っ……い、いや、私は何とも、ただちょっと驚いただけよ。なんでユーリに診せなきゃいけないの、って」
「……いったい何の話をしてるんだ?」
ユーリはあまりよくわからない。
……が、ゆっくり構えてられる様に生易しい事態ではないと言う事は理解出来た。
「がー、兎も角、案内しろっ! シィル!」
「え、私ですか?」
「そうだ。こいつらがモタモタするからな? お前が案内しろ」
「え、えっと……、レイラ様が何処で安静になられているか、わからないのですが……」
「この役立たず!」
また無茶な理不尽な事をいって、シィルの頭に拳骨を落とすランス。シィルは、いつもの様に、そのモコモコとした頭を涙目で抑え……。
「ひんひん……」
と泣いていた。
「それでは案内します。あっ……、リックさんは此処でお待ちください」
「え……?」
ハウレーンは、そうリックに言った。……同じ女として、彼女の事を考えての事だった。
「お願いします。……今の彼女を見ないであげてください。彼女の為を思うなら……どうか」
「っ……、はい。判りました」
仲間として、何かしてあげたいと思っていた。でも、何も出来ない、ここで待つしかできない。その事が無念だったが……。
「どうか、レイラさんを宜しくお願いします」
リックは、皆の前で頭を下げそう言っていた。
……ランスは偉そうに色々と言っていた様だが、とりあえずランスが半ば無理矢理話を終わらせて、リックの願いに皆、頷いた。
場所は、2階の最奥の部屋。
何やら厳重に管理されているらしく、部屋にもきっちりと鍵をかけてるとか。
「それで、何をさっきから睨んでる?」
「何でもないわよ!」
何でもない風には全く見えない。わかっているでしょうけれど、志津香である。暫くマリアを先頭に、歩いていて……志津香が此方側に振り向き、人差し指を胸元に強く押し付けてきた。
「……いい? 絶対に余計なこと、するんじゃないわよ!?」
「だから、一体何なんだ? ……それに、マリアはオレの力の事知ってるのか? 志津香か?」
「あ、
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