第3章 リーザス陥落
第59話 レイラを救え
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分類されるであろう、この力は無理だった。絶対的に経験が足りないと言う理由も勿論あるだろう。……心配しているかなみや、皆の為になんとか……と思っていたから。だが、まだ出来る事はある。
「……すまない、オレの力では解くのは無理だ。……この力は魔法じゃない。セルさんの言う通り呪い。若しくは固有能力の類。ランの幻術魔法とも違うみたいだ……」
ユーリはそう言うと首を振った。皆は、少し落胆をしかけたが、直ぐに表情を戻す。……ユーリの無念さを感じ取ったからだ。
「……だが、悲観するする必要はない。まだ、方法はある」
「ほ、本当ですか!?」
その言葉にハウレーンが声を上げた。ユーリは頷く。
「聖獣ユニコーンだ」
「あっ!!」
ユーリの口から、その名前を聞いて、マリアは はっ!として顔を上げた。
「そうよ、そうだったわ! 私ったら、うっかりしてた!」
「え? 一体どうしたんですか?」
「ユーリさんが言っている聖獣ユニコーンよ。その蜜を飲ませたら、どんな異常状態もたちどころに消える、と聞くわ。それさえ見つければっ! なんだっ! いい方法があったのよっ!」
マリアは、ぱぁっと顔を上げた。
そして、漸く粘着地面から解放されたランスが声をかける。
「ほうほう、ならばその蜜とやらが取れる場所も把握してるんだろうな? マリアは」
「う゛……、そ、それはこれからで……」
「やっぱり、マリアはマリアだったな。役立たず」
「むきぃぃ!!! す、直ぐに調べるわよっ!!」
相変わらずなやり取りをしている傍ら、ユーリは声をかけた。
「はぁ、ユニコーンの生息地なら ちゃんと判っているよ。ラジールの町の東にある迷子の森と呼ばれている森の中。いや森の奥、だ」
「あっ!」
「ほうほう、流石はオレ様の下僕だ。マリアとは一味も二味も違う訳だ」
「ムキー!! ゆ、ユーリさんと比べないでよっ!」
ランスとマリアのやり取りを、苦笑いしながら見ているユーリ。そこにかなみと志津香がやって来る。
「……ありがとうございます。ユーリさん」
「構わないさ。だが、これからまだまだ大変だぞ。あの森のモンスターは一筋縄ではいかないからな」
「……はいっ!」
かなみは、元気よく頷いた。レイラを助けられる、そう思っただけで嬉しい。そして、何よりもユーリだから。……安心できるから。
それは一先ず解決の糸口が見つかり、安堵したのだが、重要な事? が志津香にはあった。
「それで、アンタはいつまでレイラさんを見ているのかしら?」
そう、その事だった。さっきから、ずっとレイラの傍にユーリがおり、逐一見ている訳ではないのだが、それでも志津香にとっては 嫌だったのである。
「はぁ、別に本人の姿、身体
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