策定
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まず、順を追って状況を整理しよう。
数千年前、全世界に害悪を齎した魔王レゾネクト。
神々によって彼を討つ使命を与えられた勇者一行は、しかし役目を果たせずマリアさん一人を残して全員亡くなった。
マリアさんはレゾネクトを異空間に閉じ込めはしたものの、此方の世界へ戻って直ぐ時間の神ティーに助けられ、レゾネクトの力を継ぐ子供・アリアを出産してしまう。
後々の脅威となりかねないアリアの力を封印した後、彼女がレゾネクトに利用されないよう、本来自身が行く筈だった神々が眠る世界への導き……扉、鍵、羽根を託して、マリアさん本体は再び異空間へ消えた。恐らく殺されている。
この世界でどうにか育ったアリアだが、封印が弛んだ事でレゾネクトと繋がり、結果として彼と契約してしまった。声を聴いていきなり契約するとも思えないから、アリアの身辺で何かしらあったのだろう。この辺りの細かい経緯は不明だ。
それから暫く女神として悪魔狩りに励んだ後レゾネクトの危険性に気付いたらしいアリアは、自らの力を隠す為に泉で長い眠りに就く。
ところが十数年前、レゾネクトが彼女を起こしてしまった。其処に至るまでのレゾネクトの動きも不明。
時を置いて数年前。自身の時間を巻き戻した上で悪魔の力を借りて記憶を消したアリアは、さ迷った末にクロスツェルさんの教会でロザリアとして生活を始める。
様々あって契約したベゼドラさんとクロスツェルさんはそれぞれ一度死にかけるが、レゾネクトの力でロザリアがアリアに戻り、アリアが二人を契約前に戻して解放した。
二人は姿を消したロザリアを追う最中、世界樹を護っていたティーの力を手に入れたり、鍵を手に入れたり、扉に接触したりして泉に辿り着いた。
一方の私は鍵をクロスツェルさんに託した後マリアさんの羽根を拾い、レゾネクトに襲われそうになるが、アリアに警告を受けつつ助けられた。
そして、師範とアーレストさんの協力で女神とやらになり、羽根が導くまま神殿へ跳んで、具現化したマリアさんから事情を尋く。
その後世界樹が蓄積していた記憶とクロスツェルさんの記憶、侵入者の記憶を見て、今現在泉付近に居る。
その間、アリアは度々表世界へ出現していた。
人間世界はアリア顕現の報せを受けて大騒ぎになりつつある。その反応は考えられるだけでもざっと六つ。
その一・信じて祈る。
その二・会いたくて捜し回る。
その三・信じず相手にもしない。
その四・信じてアリア信徒に危害を加える。
その五・信じないけどアリア信徒に危害を加える。
その六・姿を見せてくれない不満からアリア信徒の離反。
…ああ。信じる信じないの他に、ただひたすら傍観に徹する者も居るか。七つになった。
思い付く限りでもこれだけ分かれるのだから、実際はもっと複雑な様相を呈す
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