第3章 リーザス陥落
第57話 レッドの町の戦い・決着
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言葉は頭の中には入っていない。故に、以前話した、と言っていたのも判っていなかった。
判った時が、かなみにとっては あまり宜しくない事態になるのだけど。
「さて。よっと……」
ユーリは、そのメナドの身体を抱き抱えた。鎧をつけているのに、随分と軽く感じる身体。それなのに、あれだけの戦いぶりを見たら、さすがは、リーザスの武将と言えるだろう。
「一度、ここを出よう。バレス将軍達とも合流したいしな」
「は、はい。そうですね(……お姫様抱っこ……)」
冷静に戻れたかなみは、メナドが無事で良かった、と思ったのと同時に、羨ましさも思っていたのだった。
「がははは、やわやわ〜〜」
「ら、ランス様……」
ランスはと言うと、縛られているレイラを運ぶと言う名目でその身体を弄んでいた。
そして。
「ユーリ殿、ランス殿っ!」
「皆ー大丈夫っ!?」
この部屋に飛び込んできた者達がいる。
マリアとバレスの2人だった。
「がはは、遅いぞ? マリア。もうとっくに倒して終わった」
ランスは、がはは、と笑いながらポーズをとっていた。
「やはりそうでしたか、表で捉えていた洗脳兵達が正気に戻っていったので。やはり流石ですな」
バレスは、勝利した事にほっと胸をなでおろした。そして、ユーリはバレスを見て。
「ここにも何名か、負傷した洗脳兵がいる。急かすようで悪いが、何名かこの屋敷によこしてくれないか?」
「うむ。任せてくだされ」
バレスは、外に待機していた兵達に伝えた。
「ふぅ……、お疲れだ。清」
「ユーリもな。……退屈せずに済んだ。この分じゃ、外の連中も勝っただろう」
清十郎は、窓から外を眺めた。外の連中とは、抵抗軍のことだろう。
そして、後方にいたメンバーも戻ってきた。
「皆もよくやってくれたな。お疲れ様」
「………、で? その子はどうしたって言うのかしら? さっき戦ってたかなみの友達みたいだけど?」
「ん? さっき目を覚ましたんだが、無理をした様でな? また倒れてしまったんだ」
「……そう」
志津香の顔が何やら怖い。
なんでそんな顔をするのだろうか、と思っていたユーリだったが、戦いが終わったばかりで、まだ気が立っているのだろう。と決めた様だ。
「その子の変なトコ、触るんじゃないわよ!」
「……何でそうなるんだよ」
その後も志津香の厳重な監視の元……、メナドを無事リーザス解放軍の所へと連れて行く事が出来た。妙に緊張したのは、志津香の視線があったからだろう……。
「はー、トマトもして欲しいですかね? お姫様だっこ! でも、志津香さんはあからさま過ぎですかね〜」
「……ですよね。でも、あれ
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