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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
妖精亭-フェアリーズハウス- part3/生きていた魔人
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「「「はい、ミ・マドモアゼル!!」」」
「トレビア〜ン。か・い・か・ん」
傍から見たらくねくね動くスカロンは吐き気さえも催すほど気持ちが悪い。なれているのか笑顔を崩すことのない妖精さんたちから見るからに慕われているから、いい人であることは確かなのだろうが、中年男のその様をちらと見るだけでサイトは吐きそうになる。
ちなみにマドモアゼルとは女性を褒め称える言葉なのだが………言わなくてもわかる。だが、わかりきっていることなので敢えて口に出したりはしないでほしい。
スカロンはパンパンと手を叩いて妖精さんたちにお知らせした。
「さあて、妖精さんたち!今日から新しいお仲間ができます!」
新しい仲間と聞いて妖精さんたちから拍手が上がる。
「ルイズちゃん、ハルナちゃん、いらっしゃい!」
スカロンからの呼びかけに応え、ルイズが妖精さんたちの前にやってきた。驚いたことに、彼女もこの店の女の子たちの色違いの妖精さんコスチュームを着せられていたのである。短いスカートに際どい白のキャミソールを身に着け、上着に至っては彼女の体に密着していて細いラインを、引き立て色気を出している。
スカロンが三人に言った仕事の条件とは、三人に働いてもらうことだった。
スカロンが---これはサイトがとっさに就いた嘘だが---父親の博打の借金の肩に売り飛ばされそうになったところを兄とその幼馴染と共に逃げ出してきたと説明し、女の子たちが同情の声を寄せている中、ルイズはピクピクと顔をひきつらせていた。カワイイ恰好なのだが、当の本人はプライドの高い貴族だから、はしたない恰好を着せられてものすごく屈辱なのだろう。
「る、るる…ルイズなのです…よよ、よろしくお願いなのです」
きゃーーーー!!と可愛らしい新しい仲間が来たことを喜んでくれている妖精さんたちなのだが、ルイズは嬉しくなかった。
(あちゃ…あれ絶対怒ってるな…。あれ?そういえばハルナはどうしたのだろう。ルイズと一緒のはずなのに姿が見当たらないじゃないか)
「ジェシカ!ハルナちゃんはどうしちゃったのかしら!?」
スカロンは、ルイズの隣にハルナがいないことを気にして、奥の着替え部屋にいるであろうジェシカという少女に声をかけた。
「ごめ〜ん!だってさっきからあの子、服を脱ぐの渋っているのよ!」
着替え部屋から出てきた少女が申し訳なさそうに言った。ジェシカとは、さっきスカロンに同行していた長い黒髪の少女だった。
「お、お願いですからその服だけは〜…!!」
奥からハルナの悲鳴が聞こえてくる。相手が同じ女の子でも、誰かの前で着替えるのが嫌なのだろうか。
「ハルナ!人が我慢して恥ずかしい恰好してるのに、一人だけ逃げる気!そんなの許さないわよ!」
こうなったのは全面的にルイズのせいなのに、自分だけ恥ずかしい思いをさせてたまるかと
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