暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
思い出-メモリーズ-part2/妖精の歌
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シュウがヤマワラワの注意を引きつけていたため、テファは自分を探しに来てくれたシュウがここに来てくれていたことに気づかなかったが、今のヤマワラワがいつも以上に普通じゃないことははっきりしていた。岩を持ち上げて暴れている時点でおかしいのだから。見るからに誰かを襲っているようにしか見えなかった。
「ヤマワラワ!!」
やめて!必死に叫ぶテファだがヤマワラワは、テファの命を狙う敵とみなしたシュウを排除しようと、持ち上げていたその大きな岩を投げつけた。
シュウは意を決して、サバイバルベルトにブラストショットとディバイドシューターを両方ともしまうと、懐の内ポケットからエボルトラスターを取り出し、鞘から引き抜いた。
瞬間、エボルトラスターから光が弾け飛び、ヤマワラワが投げつけてきた岩を粉々に吹き飛ばしながら、光の柱がシュウを包み込みながら立ち上った。
柱が消えると同時に、シュウが姿を変えたウルトラマンネクサス・アンファンスがヤマワラワの前に出現した。
「グルウ!!?」
ヤマワラワは、突如出現した銀色の巨人を見て思わず動揺してしまう。
しかし、変身したと同時にヤマワラワの岩を吹っ飛ばしたのはよかったが、岩は破片だけでも人間に当たれば致命的だ。しかも、よりによって吹き飛ばした岩の礫が、洞窟入口のテファに降りかかってきた。テファは迫る恐怖に両手で頭を覆った。
「きゃ…!」
「シュワ!」
ネクサスは咄嗟に光刃〈パーティクルフェザー〉を発射、テファに降りかかってきた岩の破片を砕いた。
恐る恐る顔を上げたテファはネクサスを見上げた。彼はテファを見て、ゆっくりと頷いて見せていた。
だが、ヤマワラワの怒りは収まらない。数年前、テファが王軍に追われ殺されかけたところを目の当たりにしたときのことを根に持っていたためか、逆上しすぎて今の光弾も、テファを狙い撃つための攻撃だと思い込んでしまったようだ。
「グルオオオオオオ!!!」
突進してきたヤマワラワを、ネクサスは正面から受け止め、腹に拳を叩き込み、続けて後ろ向きに宙返りしながら踵で蹴るサマーソルトキックでヤマワラワを蹴り飛ばした。
着地して再度構えると、ヤマワラワはお返しにとネクサスに掴みかかってきたが、ネクサスは両肩を掴まれる前に両手でヤマワラワの腕を振り払った。が、次の瞬間ヤマワラワはネクサスの腹に頭突きをかます。
「グォ…」
顔を上げると、ヤマワラワが今度はジャブストレートでネクサスに殴りかかろうとした。その伸びてきた腕を見切り、逆にその腕を掴んだネクサスはヤマワラワの右足を、足払いで刈って投げ倒し、さらに追撃に踵落としを叩き込む。
踵落としを受けて地面の上で悶えるヤマワラワを、ネクサスはさっきのヤマワラワが岩を持ち上げたように、頭上に彼を持ち上げ、思い切り投げ飛ばした。
「ヌゥウウウウ…ジュワ!!
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