再会-リユニオン-part3/獅子との遭遇
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解した。
サイトは操縦室にたどり着き、竜の羽衣の計器を調べてみた。これが飛ばなくなった理由は、エンジントラブルや燃料切れのどちらかに予想されたが、後者の方だった。証拠に、残り燃料を知らせる計器の指針が0 の一辺りに達している。なんにせよ、燃料たるガソリンの調達は異世界であるこの世界では出来そうにない。
けど、これではっきりした。見た目からしてそうだと思えたのだが、紛れもなく本物だった。間を置かず仲間たちがサイトに追いついてきた。
「サイトさん、もしかして…竜の羽衣のことを知っていたんですか?」
シエスタから尋ねられたサイトは、「ああ」と窓ガラスに触れながら肯定した。
「これは…『ウルトラホーク3号』。怪獣や侵略者と戦うための…兵器だ」
ひとまず竜の羽衣…もとい、ウルトラホーク3号から降りたサイトたち。
「驚きました…まさか、竜の羽衣が怪獣と戦うための武器で、ひいおじいちゃんがこれに乗って戦ってたなんて…」
ホーク3号の脇にあつまり、自分の曾祖父が乗ってきたとされる村の遺物にそんな秘密があったことにシエスタは驚いていた。
「だとしたら、これはアカデミーに引き渡して解析させるという手もあるんじゃないかしら?」
キュルケがホーク3号を見上げながら残念そうにつぶやいた。
「それはできればやめてほしいんですが…」
どうして?とキュルケが尋ねる。
「ひいおじいちゃんは、遺言で残していたんです。『もし自分と同じ国の人間が現れたら、その者に竜の羽衣を譲り、故郷に返して欲しい』って」
「あたしとしてはアカデミーに売るなりゲルマニアで引き取るなりしてお金を貯めた暁に、ダーリンに貴族になって欲しかったんだけどね。そしてあたしのプロポーズしてもらうのよ」
「な、何言い出すのよあんたは!そんなのこの私が納得できるわけないじゃない!金で貴族になるだなんて、それだからゲルマニアは野蛮なのよ!」
それを聞くやいなや、ルイズは声を上げた。独占欲の強いルイズは、ヴァリエール家が犬猿の仲であるツェルプストー家の女に何かを取られてしまうのは我慢ならない。
「『メイジでなければ貴族にあらず』なんて、伝統やしきたりで国力を弱めているトリステイン人に言われたくないわね」
「なんですってえええ!!!」
「だめだめだめだめだめです!サイトさんと結婚するなんてダメです!サイトさんは私の村でブドウ畑を耕すんです。そして二人で素敵なワインを作るんです!銘柄は名付けて『サイトシエスタ』!!」
シエスタもキュルケの言い分に反対したが、ちゃっかり自分までサイトを懐柔しようとしている思惑があったことを路頭している。
「メイドも変なこと言って人の使い魔を篭絡しようとしてんじゃないわよ!サイトは私の使い魔なんだから!」
「あ〜ら、そのサイトとあなたは今喧嘩中みたいだから
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