暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
過去-パスト-part2/復讐の宇宙忍者
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のかばんの中に手を突っ込んで何かとゴソゴソとしている。
「はあ…」
「早速だけど、君はどうしてここに?」
なんか厄介そうな人に絡まれたな…とサイトはため息を漏らしたくなったが、相手に不快を与えまいと堪えた。
「…GUYSに憧れてるからです。僕にとってGUYSとウルトラマンは、命の恩人でもあり、憧れのヒーローでもあるからです。僕は彼らのようにいつか人を守る仕事に就きたいと思ってます」
すぐ近くの席に次々とフェニックスネストに勤務する職員たちが座っていく中、サイトは淡々と答えた。
「でも、パンフを見たときの君の目は、憧れの存在を見る目じゃなかったな」
このヒルカワと言う男、話しかける直前までサイトのことを観察していたようだ。
「実のところ、もっと別の理由があってここに来たんじゃないのかな?」
鋭く心の中を射抜くようなその視線は、すでにサイトがここに来た真意を見抜いていた。このまま誤魔化したところでこの男はハイエナのようにしつこく追いまわってくると思い、サイトは俯いて本当のことを話した。
「…すいません、俺…嘘つきました。本当はそのために職場体験に来たわけじゃないんです」
それを聞いてヒルカワは反射的にペンとメモを構えた。
「俺の両親は、ツルギに殺されたんです」
「ほほぅ」
非常に興味深そうに、そして狙い通りだったのかそれを聞いたヒルカワはにやっと笑った。それからサイトはいつどこで両親が死んだのか、両親の死によって自分は孤独に落ち、ツルギを憎むようになったと告白した。
「ウルトラマンに家族を殺された少年…か。これは興味深いな」
そう呟いたときのヒルカワの声は、明らかに悪巧みを目論んでいる悪者そのものだった。
知っている人がいるかもしれないがこのヒルカワ、サイトの世界の地球では有名だった。それも…『悪い意味』で。彼はゴシップ記事の記者で、ネタを集めるためならどんなに汚い手段もいとわない。一度目は元保育士のGUYSクルーの幼馴染と接触し、彼を利用してGUYSクルーたちに暴力事件を起こさせようとして記事を掲載しようとしたと言う悪事を働いていたのだ。それが失敗すると、今度は別の隊員のスキャンダルを記事にしようとするわ、挙句の果てにエンペラ星人が地球に手を下してきた際に『ウルトラマンメビウス』の引き渡しを地球人に要求してきた際、彼の正体がGUYSクルーの一人だということを暴露するという、恩知らずも甚だしい行為を取ったのだ。ヒルカワは、地球ではウルトラマンが来る以前に『古代怪獣ゴメス』をはじめとした怪獣が出現していたというのに、ウルトラマンがいるから怪獣や侵略者が来るのだとそんな身勝手で根拠のない考えを持っていたため、ウルトラマンを貶めることに何の疑問も抱いていなかったのだ。こうして、ウルトラマンヒカリのゴシップ記事のネタを手に入れいるために
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