用心棒-グレンファイヤー-part2/浮遊大陸X迷入
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「私が学院でなんて呼ばれているか知ってる?魔法の才能も成功率もゼロ、ゼロのルイズって…」
本当のこととはいえ、自分で言ってて情けなくなってくる。だが、ワルドは彼女の言葉を否定した。
「それは違うよ。君の魔法が他のメイジと違いすぎるだけなんだ。例えば…そう、君の使い魔だ」
サイトのこと?意味がよくわからず、ルイズが首を傾げる。
「彼に刻まれたルーン、あれはかの始祖ブリミルが使役した伝説の使い魔の一人『ガンダールヴ』のルーンだ」
「で、伝説の使い魔…ガンダールヴ?」
怪訝そうにルイズは尋ねた。
「ガンダールヴは、あらゆる武器を使いこなし、自在に操ることができる。その力を用いて、かつて1000の兵をたった一人で撃破し始祖を守ったと言われているんだ。左手にあるあのルーン、文献に記された初代ガンダールヴのルーンと全く同じ形だった。間違いないと思う」
「そんな、信じられないわ」
いくらなんでも、冗談にしても持ち上げすぎじゃないか。確かにサイトはギーシュとの決闘の時も剣を持った時から驚異的な身体能力を発揮し(この辺りはゼロと同化していることもあるが、ルイズはまだ知らない)、ギーシュのワルキューレを殲滅した。フーケ事件の時は、破壊の杖ことMACバズーカを使いこなして、フーケのゴーレムどころか突如出現した怪獣に果敢に立ち向かった。これは、我が使い魔ながらすごいことだとは…まあ認めてあげている。でも、だからって伝説とまで行くと大げさすぎるじゃないか。
「第一、さっきも言ったでしょ。私は…ゼロのルイズよ」
そう言って否定するルイズだが、ワルドは彼女の手を握って、真正面から真剣な眼差しを向けてルイズに言った。
「そんなことはないよ。君は立派なメイジになる。始祖のように…いや、もしかしたら始祖さえも超える素晴らしいメイジになる。僕はそう予感している。君のために、その予感を確実なものとしたい。だから…この任務を果たしたら、僕と結婚してほしい」
「!」
いきなりのプロポーズに、ルイズは一気に顔が真っ赤になるのを感じた。
「昨日も言ったが、僕は魔法衛士隊グリフォン隊の隊長で終わりつもりはない。このハルケギニアを動かすような貴族になって見せる」
「でも、私まだ…」
胸が高鳴っていくのを感じるルイズ。ワルドに聞かれているのではと思うと恥ずかしくなり、余計に鼓動が高鳴る。
「君はもう16だ。子供じゃない。自分のことは自分で決められるし、君の父上、ヴァリエール公爵も奥方もお許しくださる。確かにぼくは10年もほったらかしてしまった。これについては幾重にも謝ろう。婚約者を名乗るのもおこがましいかもしれない。
だが、ルイズ。僕には君が必要なんだ」
顔を上げるルイズ。同時にその顎をワルドに優しく掴まれた。そして自らの顔をルイズへと近付ける。その意味を察し、ルイズは
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