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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
婚約者-ワルド-part2/ゼロの憤り
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下」
オスマンは興奮するアンリエッタをたしなめると、先ほどとは打って変わって真剣な眼差しを姫に向けた。
「既に杖は振られたのですぞ。我々にできるのは待つだけ…違いますかな?」
「そ、それは確かにそうですが…」
何一つ心配に思わないのかこのご老人は。アンリエッタは疑惑の視線をオスマンに向け続ける。しかし、次にオスマンは落ち着いた笑みを向けて、サイトたちが校門をくぐって学院から去っていく光景を映し出した窓の外を眺めた。
「彼なら、どんな困難さえも打ち破る…無限の可能性を持っておるような気がしましてな」
「彼?グラモン元帥のご子息のことですか?それとも子爵のことですか?」
二人の名前を挙げたアンリエッタだが、オスマンは首を横に振る。彼…そういったから女の子であるルイズは除外される。つまり、残ったのはただ一人だけだ。
「まさか、ルイズの使い魔の少年…ミスタ・サイトのことですか!?彼はただの平民だと言う話ではありませんか!」
アンリエッタもまた、この世界の平民が魔法を操るメイジに勝てる見込みなどないと思っていた。しかし、オスマンはほほっと笑って見せた。
「先ほど、申し上げましたな?彼には無限の可能性があると」
「え、ええ…」
無限の可能性。聞くとどうも大げさな言い方に聞こえる。サイト本人も謙遜するだろう。しかしオスマンは、フーケ事件の時以来サイトのことについて強くそれを感じるようになっていた。
「ええ。姫殿下もご存じでしょう。わしらのために戦い、守ってくれた巨人…ウルトラマンのことを。彼、サイト君はウルトラマンと深い縁のある世界からこのハルケギニアに召喚されたのです」
ウルトラマンと、縁のある世界!?それを聞いてアンリエッタは目を見開く。
『俺は、地球と言う星からルイズに召喚された…いわゆる異星人です』
…あの少年は昨日ルイズと自分が会話した時、自分がそうだと話してくれた。宇宙へ進出した地球と違い、違う世界の存在を考えたこともないハルケギニア人であるアンリエッタは、自分が異星人と名乗ったサイトの言葉を理解できずにいた。しかし、あのオスマンがいかに老人と言えど、その分かなり聡明だ。こんな突拍子もない話を真実として受け止めている。
「もしや…彼が、噂のウルトラマンゼロと?」
憶測ながらも見事に事実を突いて見せたアンリエッタだが、残念ながらその確証と言える証拠がないし、そもそもあてずっぽうじみた話であるため、それに誰もサイトがウルトラマンゼロと同化している身であることを知らないので、オスマンはいやいや、とアンリエッタに言う。
「そうまでは申しておりません。ただ、彼の存在なくして、ウルトラマンの存在はこの世界の人間には受け入れられることはなかったでしょうな。
この魔法学院が謎の円盤に襲われたあの日、彼はウルトラマンが初めてその姿を見せる
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