才人-ジ・アース-part2/異世界へ
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は消えないままで、あんたは私の使い魔で居続けるのよ」
「は…?」
俺か、こいつが死なないと、解約できないってこと?あまりの衝撃にサイトは目が点になった。
「あんた、一度死んでみる?」
「それは無理…」
命あっての物種だ。サイトは即答した。
「それじゃ、使い魔が何をするべきか教えてあげるわ」
まだ使い魔をやるとサイトがはっきり言ったわけではないのに、ルイズは彼が使い魔をやる前提で話を進め始めた。
「まずは感覚の共有ね。使い魔が見たもの聞いたものがご主人様にも見たり聞こえたりできるってわけ。でもこれは無理ね、私何も見えないんだもの」
大まかに言えばサイトが見たものがルイズには見えるはず、ということなのだろう。だがルイズ曰く、何の効果もない。それは逆にサイトも同じだった。
「次に使い魔は主人の望むものを見つけてくるの。例えば薬に使う秘薬、コケとか硫黄とか」
「秘薬のこと知らないから無理だ。はっきり言って専門外」
サイトの発言にルイズは苛立った。なんて役に立たない使い魔なのかしら、と。だがサイトから言わせてもらえば、いきなりできもしない仕事を押し付けてくるブラック企業の上司も同然だ。
「そして最後に……コレが一番大事なんだけれど使い魔はその能力で主人を守る存在なの。………でもあんた達じゃ無理ね、人間だもの」
ルイズは落胆した。どう見ても目の前の平民は頼りになるとは思えない。
「喧嘩は、まあできる方だけど…?」
「なんで疑問形なのよ!」
喧嘩ができるからなんだというのだ。貴族が平民に勝てるわけがない。これまでの歴史、平民は貴族に買ったこともなければそもそも戦いを挑んだと言う試もない。それは貴族の使う魔法が、神から与えられた神聖且つ絶対的な力だという認知が根付いていたためだ。ルイズもそれが当然だと思っていた。
「まあいいわ。とりあえずあんた達には私の身の周りの世話、雑用をやってもらうことにするから」
そこまで言った時、サイトはルイズを見てギョッとする。明かりは確かに消して部屋が暗くなっていたとはいえ、なんといきなり彼女は服を男の前で脱ぎ始めたのだ。
「お、お前何やってんだよ!」
「何って着替えよ」
目を手で塞ぐサイトに、ルイズはなんともな下げに言う。
「バッバカ、平然と言うな! 男の前で堂々と着替える女があるか!!」
サイトのもっともな意見に対して、ルイズは呆れたように答えた。
「男?あんた達は使い魔でしょ。別に使い魔に見られたって気にもならないわ」
いや、使い魔だろうが平民だろうが、それでも男性の前でいきなり服を脱ぐなどどうかしているとしか思えない。他の生徒にこのことがばれたりしたら、ルイズが平民相手に欲情したなんてアホな言いがかりを付けられて後悔するに違いないと言うのに、この時のルイズはそこまで頭
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