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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
巨人-ウルトラマン-
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他の円盤を狡猾にも囮代わりにしてただ一気に逃げだそうとしていたが、全速力でウルトラマンは突進、そのまま拳を突き出した。
「ウゥウゥウゥウゥラアアアアアアア!!!」
「ぎゃあああああああああ!!!」
 ウルトラマンの止めの鉄拳制裁を食らい、円盤はひとつ残らず消し飛んだ。



「…」
 学生も使用人も、教師たちも、誰もがクール星人をあっけなく撃退したウルトラマンの姿に注目していた。そして、畏れた。今度はあの巨人は自分たちを襲ってくるのではと。
 だが、彼はこちらを襲うようなそぶりは見せなかった。両手をまっすぐ伸ばし、風に乗りながら彼ははるか遠くの地平線へ消えて行った。
「行っちゃったわね…」
 自分たちにも牙を向けてくるのではと思ったのだが、何もせず去ってくれたのならありがたい。いや、この言い方は失礼というものだろう。あの巨人は、結果的にかもしれないが、自分たちを助けてくれたのだ。
「学院…ボロボロになったわね。みんな無事かしら?」
 キュルケが、すっかり変わり果ててしまった学院を見上げながら呟いた。クール星人のビームによって、外壁は完全に役立たず状態だ。きっと直ちに土系統の教職員たちが立て直しを図ることになるだろう。怪我をした人だって大勢いるはずだ。それにしても、今日は何という日だろうか。
 言うことを聞かない自分の使い魔が、急にギーシュと決闘することになって圧倒、その次は空から正体不明の円盤が学院を襲い、しかも次に現れたのは光から出現した鎧の巨人。
 使い魔…?は!あまりの出来事の連続でわすれてしまっていたルイズはようやくサイトのことを思い出した。
「サイトを探さないと!!」?



 一方で、鎧の巨人が飛び去って行った後のこと。彼が去った方角の平原から、サイトがおぼつかない足取りで学院の方へ歩いていた。
一体自分に何が起こったのだろう。
 記憶はある。確か、若い男の声が頭の中に響いてきた途端、知らない間に身に付けられていた腕輪から金属製の鎧が自分の体を覆い、光がさらに自分の身を包んで…。
「俺が……ウルトラ…マン…?」
 間違いない。俺はさっきまで、今まで自分の故郷を守ってきてくれた宇宙人、ウルトラマンとなっていた。なにかと動き辛くて不格好な鎧に身を包んでいてわかりにくかったが、変身したサイト自身は、以前にも鎧を着こんでいて当初はウルトラマンかどうかよくわからなかったタイプのウルトラマンを見たことがあったこともあって、さっきの自分の姿がウルトラマンのものだと理解していた。
でも、どうして?
「もしかして、さっきまで俺に話しかけてきた声って…」
 サイトは、地球でクール星人の宇宙船から脱出できなくなった時のことを思い出した。
青い光が、自分の乗っていた星人の宇宙船に真っ向からぶつかろうとしていた時、自
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