みんなの想い
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(なにが絶対不可能だ…!そんなことあるもんか…!マジン・ザ・ハンドは必ず完成させてやる!!)
ドゴオオオッ!!
「う…ぐぅっ!」
前回監督に言われた”今のままでは絶対に勝てない”という言葉。
円堂はそれに猛反発していた。
マジン・ザ・ハンドを習得してやろうと激しい特訓を繰り返すが、すでに体はボロボロの状態。
気持ちばかりが先走りすぎて、これではとてもマジン・ザ・ハンドの習得に繋がりそうではない。
「が、合宿…?」
「ああ、学校に泊まって、みんなでメシでも作ってな」
「合宿かぁ〜!学校に泊まれるなんて、なんか楽しそうでヤンスね!」
「そういえば俺たち、合宿なんかしたことなかったもんな!」
そんな時、監督から提案された合宿の話…、初めての合宿にみんな嬉しそうな表情だ。てっきり監督は全員を特訓させると思ったら、単なる息抜きのようだ。
「…待ってください監督…!メシでも作るって、そんなのん気なこと言ってる場合じゃ…!世宇子との試合は明後日なんですよ!」
「出来るのか、今の練習で必殺技を完成させることが」
「…だ、だから、それはやってみないと…!」
「無理だ、マジン・ザ・ハンドは闇雲に練習して完成するほど甘い技じゃない。今のお前は必殺技のことで頭が凝り固まっている、そんな状態で完成させることは不可能だ」
「確かに…一度マジン・ザ・ハンドのことを、忘れてみるのもいいかもしれないな」
ただ一人ピリピリして食いついて来た円堂に、一度頭を冷やせと一喝する監督。
確かに今の円堂は明らかに気負いすぎと言うか、焦りすぎだろう。
──────────
「えっ、合宿?」
「みんなでメシでも作るんだってさ…!」
「あっ、パンツ洗ってたかしら!?」
帰宅した円堂はバタバタと合宿の準備を始めるが
「な、なんだこれぇ!?こんな真ん中に名前書かなくても!」
「ダメよ!だって合宿なんでしょ?壁山君とかのと間違えたら…」
「か、壁山と間違うわけないだろ!?」
円堂と円堂の母親がそんな話をしている頃、俺は通院がてら、雷門病院のとある病室を訪ねていた。
────コンコン
「ん、開いてますよ」
「邪魔するぞ…」
「雷藤か、足は大丈夫か?」
俺が来た病室は、以前最強の好敵手として、戦った帝国学園の佐久間と源田の病室だった。
俺は佐久間たちのところに向かうと椅子に座った。
「うーん、まあ大丈夫だけど、大丈夫じゃないな…」
「お前も災難だったな」
源田がそう俺に言うと、俺は呟く。
「……でも、ここまで来て決勝戦がベンチなんて思いもしなかったな…、決勝戦は俺も出て、グラウンドで優勝
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