エピソード39 〜親善タッグデュエル〜
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プレイヤーとなった十代は威勢良くデッキからドローする。そして、守備を固めてターンを終えると、頼んだぜ!と万丈目へとエールを送る。
「ふん、任せておけ」
「まぁ、その前に俺だけどな……」
かつては険悪なムードに合った万丈目と十代の関係が改善されている事に安堵すると、思考を目の前のデュエルへと切り替える。
「ドロー!モンスターをセット。カードを二枚伏せて、ターンエンドだ」
バトルロワイヤルルールというわけではないので、攻撃権がないわけではない。
シオンは様子を見のために、守備を固める。一方で、それをよしとしないのが万丈目だ。
「ふん、トップランカーと在ろう者が守備一択か!」
「ふーん。なら、攻めてきてもいいんだぞ?」
万丈目の挑発を受け流し、逆に煽る。挑発に乗らない忍耐力も、相手を煽る話術もシオンが数多のデュエルの中で培ってきたスキルであり、戦術である。
挑発に失敗したばかりか言い返された万丈目は小さく舌打ちをすると、十代とプレイヤーを交代し、ターンを始める。
「俺のターン、ドロー!
俺は裏守備モンスターを生贄にし、『アームド・ドラゴンLV5』を召喚する!来い、アームド・ドラゴンッ??」
「「オォォォォォォ!」」
『アームド・ドラゴンLV5』
☆5 ATK2400
ノース校へと伝わる伝家の宝刀『アームド・ドラゴン』。早くも召喚され、主にノース校側から歓声が上がる。
「……へぇ、やっぱりデッキは変わってたか」
扱いの難しい『LV』モンスターの登場に感慨深げに呟く。
シオンは、入学初期の頃のーー『(自称)地獄』デッキというなんとも厨二っぽいデッキを使っていたーー万丈目が一癖も二癖もあるデッキを使用しているところから、彼の成長を感じた。
「今回は、ワンターンキル……なんて事はなさそうだな」
「言ってろ。俺は墓地に送られた『クリッター』の効果を発動する。その効果により、デッキから攻撃力1500以下のモンスター一体を手札へと加える。俺は『霊廟の守護者』を手札に加える」
シオンの言葉に一瞬眉を歪めるもすぐにデュエルに集中する。
互いが共有できるカードを用意しておくのは、タッグデュエルにおいて鉄板なのだがそれを忘れていない辺り、十代は過去に翔と組んだ時の経験が活きているのかもしれない。
「いくぞ、バトルだ!アームド・ドラゴンで裏守備モンスターを攻撃する!アームド・バスター??」
アームド・ドラゴンが丸太の様に太い腕を振り下ろし、伏せられていた『レベル・スティーラー』を粉砕する。
「『アームド・ドラゴンLV5』はモンスターを戦闘破壊したターンの終わりにレベルアップする!来い、『アームド・ドラゴンLV7』!」
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