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異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。
吸血鬼の少女
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だか人間の貴方が吸血鬼の貴族である私から逃げられると思っているのかしら」
「吸血鬼?」
どうやら異世界ではそんなものも普通に生活しているらしい。
そう僕が思っているとそこでレイアが僕の手を掴み、
「逃げましょう、吸血鬼は執念深くて面倒くさいです。収集癖がありますし」
「え、えっと、うん」
そう小さく囁いて逃げようとする僕達だけれど、すぐ側に大きな影が走り、目の前に先ほどの吸血鬼が現れ、
「逃すと思っているの? 私は絶対にその本がほしいの。だからせめて貴方が私に勝つくらいの力を見せてくれないと……ねっ?」
そこで吸血鬼の少女、エイダの手に炎が灯る。
炎には水が効くだろうけれどそれの魔法を使うための道具は僕はまだ持っていなくて……。
「氷よ、結晶となり我が盾となれ」
そんな杖を掲げるレイアの姿が僕の瞳に映り、そして氷の壁が現れたのだった。
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