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東方大冒録
VS永遠亭その1。 〜突入〜
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ど」
「あ、そうなんだ……」

正直ものすごく不安だったが、一輪が言っているので、きっと問題はないのだろう。暗基はそう思い込むことにした。

「ていうか、あんた大丈夫なのかい? 半端じゃない怪我だったけど」
「そうだよ零君!! さっき血みどろもいいところだったんだからね!?」

一輪と村沙が心配してきたが、暗基は先ほど使ったスペルカードを見せながら言った。

「これで強引に治療したんだ。思いつきだったけど、うまくいってよかったよ」
「うわ、治療用のスペルカードだ」
「へぇ、大したものだわ、外の人間なのにそんなことができるなんてね」
「そんで? みんなおれのことをしゃべってたみたいだけど、何の話をしてたんだ?」

暗基はふと耳に聞こえたことを聞いてみた。するとぬえが答えた。

「あぁ、お前がなかなかいい男だなって話だよ」
「……、はっ?」

暗基は自分の耳を疑った。が、ここは軽いノリで返すのが正しいと判断し、おちゃらけた感じに返答をしてみた。

「えっ、おれがハンサムだってぇ? 照れるなぁオイ」

すると、やはり現実は厳しいもので、

「え……」
「うわぁ……」
「さすがに……」
「ないねぇ……」

ここにいる全員から最高に冷たい目をぶつけられてしまい、暗基のメンタルはみそ汁の豆腐のように細かく切り刻まれてしまった。

「Oh,no……」

さすがにここまで引かれると思っていなかった暗基は負のオーラを纏いながらうなだれた。それに対してぬえはあわてて励まそうとする。

「からかって悪かったよ零のあにき」
「いいんだいいんだおれが悪いんだぁーはははぁ……。てか待てよぬえお前あにきっつったか?」
「あぁ、言ったよ。あにきを驚かそうとしたあたしたちが、逆に驚かされたからね。アンタは尊敬に値するよ。なぁ小傘!」
「うん! 零のあにきには私たちは勝てないって思ったし、何より驚かすことに驚かすことで返されるなんて、考え付きもしなかったから、あにきって呼ぶことにしたんだ! いいよね、あにき!」

どうやら、勝手に子分が二人ほど増えてしまったようだが、どんなことに対してであれ、自分のことを褒められるとうれしいものである。

「まぁ、いいかな。悪い気はしないしな」

思わず、そう答えてしまった。すると、ぬえと小傘はものすごくうれしそうな顔をして、

「お〜ありがとよぉ〜あにきぃ〜!!」
「うえぇぇぇありがとうあにきぃぃぃ」
「おいおいくっつくなってもう……」

2人そろって暗基に抱き着いてきた。それに対して一輪と村沙がからかう。

「おーさっそく見せてくれるじゃないか。いいつまみだ」
「もうそのままおそっちゃえよー」
「黙れぃ!!」









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