Episode 1
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その日の朝、寝室で寝ていたおおとり ゲンが目を覚ます。
今しがた見ていた夢の内容を思い出す。
「アストラ……」
ゲンはベッドを降り、制服に着替えてリビングに向かう。
「おはよう、おおとりさん」
キッチンから同棲している恋人の山口 百子の声。
「おはよう、百子さん」
今朝は?──と、訊ねるゲン。
「さんまよ」
百子が食卓に朝食を運んだ。
「いただきます」
ゲンは百子の作った朝食を堪能した。
「ごちそうさま」
食器をキッチンに運んで水につける。
「じゃ、行ってくるよ」
「行ってらっしゃい。気をつけてね」
ゲンは家を出ると、MAC本部へとやってきた。
司令室に入る。
「おおとり、おはよう」
同僚の梶田が挨拶する。
「梶田だけか。他のみんなは?」
「なんかインフルエンザが流行ってるみたい。隊長は来るよ」
コンコン、と足音が聞こえ、隊長の川上 鉄太郎がやってくる。
「「おはようございます!」」
「二人だけか」
「インフルエンザが流行ってるんですよ」
「お前たちも体調管理には気を付けろよ」
さて──と、続ける鉄太郎。「ゲン、梶田、パトロールに行ってくれ」
「「はい!」」
ゲンと梶田がマッキー二号でパトロールに出る。
「この地球もすっかり平和になったな」
「ウルトラマンタロウが去って随分になるのか」
その時、正面からコウモリの大群が現れた。
「吸血コウモリ!」
「撃て!」
マッキー二号が機銃で吸血コウモリの大群を撃ち落とす。
生き残った一匹が地上で女性に姿を変えるが、ゲンたちは気付かぬまま飛び去っていく。
そこへ買い物帰りの百子が通りかかる。
「大丈夫ですか?」
声をかけた。
「傷だらけね。救急車呼びましょうか?」
「人を呼ばないで下さい。悪い人に狙われてるんです」
「困ったわね。うちで匿ってあげる」
百子は女性を家へ連れ帰った。
「フフフフフ」
笑う女。
「何がおかしいの?」
「こうも簡単に罠にかかるとはね」
「え?」
女が牙を剥き、百子に噛み付いた。
「ぐっ! 何するの!?」
吸血鬼に血を吸われたものは吸血鬼になる。
ガチャリ──扉が開き、ゲンが入ってくる。
「ただいま!」
シーンと静まり返っている家。
リビングへ移動すると、百子がソファに座っていた。
「なんだ、いたのか」
百子が立ち上がり、ゲンに近付く。
明らかに様子がおかしい。
百子がゲンに噛み付こうとする。
「百子さん!?」
ゲンはとっさに百子の鳩尾に拳を叩き込んで気絶させた。
何者かの気配を察知するゲン。
吸血女が姿を現した。
「お前は!?」
「私はバットン
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