二十一話
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うならば「やだ、私の幼馴染の点数低すぎ……」状態。空欄の多いそれにリーリンは言葉が出ない。
他のも採点してみるが同様だ。五割を超えているものがない。四割り切っているものもある。これで大丈夫なのだろうか。
「まあ、今更よね……」
終わったことを考えてもしょうがない。
そう思いリーリンはそれらを紙袋にしまい直しレイフォンたちのいる部屋へと向かっていった。
レイフォンの留学、悪いことじゃないかもしれないと改めて思いながら。
それから暫く月日も経ったある日レイフォンとクラリーベルは王宮の執務室にいた。
アルシェイラに招集を受けたのだ。
「これから発表を行いまーす」
ジャジャーンと口で効果音を出してアルシェイラが言う。
その手には二つの封筒がある。
「分かっていると思うけど試験の合格内容をまとめたものが入ったものよ」
「で、どうだったんですか?」
クラリーベルが聞く。
「まあまあ、そんな急かさないの。百聞は一見に如かずよ」
「今関係なくないですか?」
「まあね。そんなことだからとりあえず自分の目で見てみなさい。私はもう見たから」
はい、と封筒が渡される。
渡された封筒を受け取り、二人共それぞれ自分の物に目を通す。
「面白かったわよ」
アルシェイラがニヤリと言う。
「クララは流石ね。軒並み受かって特待も高待遇」
「受かってて良かったですよ」
「そんな事言っちゃってもう」
アルシェイラの目がレイフォンを捉える。
「で、レイフォン。あんたも凄いわ。逆に」
レイフォンは自分の結果の紙を前に何も言えない。
「軒並み不合格。受かったのが三つ、内特待は二つで待遇は最低。よくそんなの取れるわね逆に感心するわ」
「あ、受かったんですね。良かったじゃないですか」
クラリーベルの言葉が褒めているのか貶しているのか分からずレイフォンの胸に刺さる。
だがまあ、確かに合格は合格だ。隣の芝が青すぎただけだ。
「あ、そうそう。一緒に受けたっていうもう一人の子、その子も最高レベルだったらしいわよ」
グフッ。
レイフォンの心にダイレクトな一撃が突き刺さる。
「あ、そ、そうですか」
「くじけてんじゃないわよ。とりあえず受かったんだから特待あるどっちにするか決めなさい」
言われ、少し考えた後レイフォンは片方の名前を言う。
「そっちね。じゃ、そういうことで書類送っておくから。出てく準備しとくなさいよ」
「了解しました」
何を揃えるべきかレイフォンは考える。まあ、それほど荷物は持ってない。大して時間はかからないだろう。
「今日はこれで終わり。帰りなさい。今後は何か来たらそっ
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