二十一話
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ガチリ、ガチリと歯車が回る。回り次の歯車が回る。
大から小に、小から大に。奇から偶に、偶から奇に。
迷いなく狂い無く、力が伝わる。一が十に、百へと繋がっていく。
それは流れだ。渦を巻く大きな流れ。一つの流れが他の流れを回し、廻し、全てを廻すのです。
渦には衝突点があった。他の渦との境、力の潮目。
糸があった。まるでそうあるかの如く決められた意味を紡ぐ、潮目の糸。
全てを放棄し、放棄させられ、そのことに気づかず自らの意思だとばかりに動く道化の糸です。
大きな渦があった。どうしようもないほどに大きな渦が。小さな渦などものともしない、莫大な渦。
境がなく、潮目を飲み込む。
残酷なまでの力の前に抗いは成されない。
さあ、糸は気づけるのだろうか。
その在り方が失われたことに。
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