第4話「きゅうじつ」
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「考えられるのは屋上に逃げた後、扉を抑えて籠城だけど...。確率が低すぎるな。」
例え、それで一時的に凌げたとしても扉を破ろうとするゾンビが多いだろうし、精神状態的にも危ない。...俺や友人みたいな図太さでないと...。
「...で、肝心のあいつはあの日学校をズル休みしたから行方も分からないし...。」
...ダメだ。考えれば考える程、生存者のいる確率は絶望的だな...。
「...それに、弾薬も心許ない。ある程度は予想していたけど、あまりにも奴らの数が多い。」
街の人間の数とほぼ同じ数だからな...。パンデミック起きて初めて人間って多いんだと思ったぞ。
「狭い通路で多数の奴らに襲われた時、銃を撃ちづらくとも、数を減らすのにハンドガンだけじゃ、あまりにも無意味だ。」
刀やナイフじゃ危険すぎるし。それの危なさは先日嫌というほど味わった。
「....とにかく、この避難区画を拠点に活動するべきか。」
まずは武器を安定させたいな。...家にある銃と弾薬を全部ここに持ってくるか?
「電気が使える学校の方が、拠点としてはいいからな。...そうするか。」
武器を充実させ、ここを安全な拠点として確立できれば生存者がいた場合に保護できるしな。
「...早速行動するか?」
と言う訳で、早速準備をする。非常食とスナイパーライフルとその弾薬をいくつかここに置いて行き、その代わりにワクチンの入った救急箱を入れる。これならもし噛まれても大丈夫だろう。
「...よし、行こう。」
半開きのままだったシャッターをくぐり、外へと向かう。
「......あ、あいつ...!」
歩いていると、先日俺を噛んだゾンビがまだいた。
「...ちょーっと、俺、怒ってるんだよなぁ...?」
ゆっくりと近づいていく。音も結構立てているから気付いてこっちに向かってくるはずだ。
「....うん?」
奴さんの反応が鈍い。...いや、ゾンビだから色々鈍いだろうけど、そういう事じゃなくて、俺に襲い掛からなくなっている。
「...おい!」
〈....グ...。〉
思いっきり聞こえるように呼んだのに、こっちを向いただけで襲い掛かってはこない。
「なんだこいつ...?」
なんで襲ってこないか疑問に思い、もっと近寄ってみる。
〈グァアアア!〉
「っ、っとぉ!いきなりかよ!?」
すると、ようやくそこで襲い掛かってきた。もちろん、俺は難なく避ける。
「どういうこった?」
今までのゾンビと違い、様子がおかしい。...先日は他と同じだったはずだが...。
「...ま、いい
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