暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter2「父を探して 山科悠子の依頼」
Story9:決意を新たに vsグラウモン
[13/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
狂うグラウモンへと視線を向ける。


「よっしゃ…行くぞ、皆!」

「「「おうッ!!」」」


「テリアモン、ブイモン! ゴーッ!!」


 タクミの合図で、テリアモンとブイモンは同時に飛び出した。
 攻撃方法は最初と同じ。スピードでかく乱し、攻撃を当てつつ避ける。


「“ブレイジングファイア”!」

「“ブンブンパンチ”!」


 テリアモンは炎を吐き出し、ブイモンは両手のパンチを繰り出し、グラウモンへとダメージを与える。先程よりも、目に見えてダメージが通っている。
 流石に反撃できない事に苛立ちを感じているグラウモンは、再び咆哮しブイモンへと狙いを定めた。どうやら一体ずつ相手するつもりらしい。


「させるか、ワームモン!」

「“ネバネバネット”!」


 タクミの指示で、ワームモンはグラウモンの進む先へ、粘着力の強い網状の糸を吐き出す。
 それが見事、ブイモンを追っていたグラウモンの足の裏にくっつき、グラウモンの気が逸らされ一瞬動きが止まった。


「まだまだ! “ネバネバネット”!」


 そこへ更に網状の糸を吐き出し、グラウモンの両足の甲が見えないぐらいまで何度も重ねた。
 糸によって足が動かなくなり、移動ができなくなったグラウモン。しかし彼はそんな糸を見て、口の中に炎を溜め始めた。

 “エキゾーストフレイム”。爆音と共に口から炎の塊を放ち相手を焼き尽くす、グラウモンの必殺技だ。
 どうやら彼はその炎で糸を焼き尽くそうとしているようだ。


 ―――しかし、こういう行動に出ることは予想できていた。


「ブイモン、テリアモン!」

「オッケー!」

「準備万端!」


 タクミに名前を呼ばれた二体は、グラウモンの真下へと移動していた。
 こうなることを予想できていたのだから、その対処―――もとい、それを利用した攻撃も、タクミは既に考えてあったのだ。


「いくよ、ブイモン。うまくやってね!」

「もちろん! テリアモンこそ!」


 互いに見合って言うと、ほぼ同時に笑みがこぼれた。
 そしてブイモンがテリアモンの前へ来ると、テリアモンは回転し小さな竜巻を作り上げる。


「“プチツイスター”!」

「ッ、おおおおぉぉぉぉ!!」


 テリアモンの作り上げた竜巻は、ブイモンをさらい巻き上げる。
 回転しながら竜巻の頂点から飛び出したブイモンは、自らの頭を突きだすように体勢をまっすぐにした。

 狙うのは、グラウモンの―――顎!


「“ブイモンヘッド”!!」

「ッ!!?」


 ブイモンは見事、グラウモンの顎へと頭突きを食らわせた。あまりに急な出来事に、構えていなかったグラウモンは
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ