第1章:修正の始まり
第5話「思いのよらない再会」
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地の扉を蹴り飛ばすのが趣味なんでね。」
嘘です。さすがにそんな偏った趣味は持ってない。
「...それで、何の用かしら。篠ノ之束。」
「.....どうって事ないよ。ただの取引に来ただけ。」
やっぱり束に勘違いされたけど、今回はそのままでもいいや。と言う訳で声と口調を変える。
「取引...ねぇ。」
「ま、ちょーっと手荒な感じになっちゃったけどね。」
...あれ?秋十君、戸惑ってないな。俺が束の真似してる事に少しばかり動揺すると思っていたが...。....と、思ったら別の事に囚われているみたいだな...。
「...マドカ...?」
「(...なるほど、あの少女が織斑マドカか。確かに、千冬に似ている。)」
後ろの方に控えていた少女がその織斑マドカだった。
「秋兄?どうしてここに?」
「...それはこっちのセリフだ。どうして亡国機業に....。」
一見、険悪な仲には見えないけど、よく見ればマドカちゃんの瞳に違和感がある。
「あら、知り合い...と言うより、兄妹だったみたいね。」
「ここに居るのはさっき知ったからね。ついでにどこにいるか聞き出そうと思ってたけど、手間が省けたよ。」
「それで、貴女はどういう取引をしようと言うのかしら?」
秋十君達を余所に、俺らは会話を進める。
「...簡単な事だよ。この狂ってしまった世界を変えるために、私達と協力しよう。ただそれだけ。」
「協力...ね。それで私達になんのメリットがあるのかしら?」
取引なら双方にメリットがないとおかしいからな。その質問は尤もだ。
「...あなた達個人にメリットはないけど、“亡国機業”としてはメリットがあるよ。」
「....聞かせてもらえるかしら?」
「調べてみた限り、亡国機業の目的は“恒久的平和”らしいね。そして、今は穏便派と過激派に分かれている。そしてスコール・ミューゼル、貴女は穏便派らしいね。」
これは昨日の時点で調べがついていた事だ。良く知られている亡国機業のテロ行為はほぼ全てが過激派によって行われている。
「私の名前も当然分かってたのね。」
「本来の目的である恒久的平和とまでは行かないけど、私達は“女尊男卑”と、“ISの密かな軍事利用”の完全撤廃を目的としてるよ。それを達成できれば、そっちの目的にぐっと近づけると思うんだけど。」
「...そうね。」
もちろん、こんな穴だらけの取引で終わらせる気はない。いざとなれば束に頼りつつ強硬手段に出るかもしれない。
「....取引に応じてみたい所だけど...そちらの戦力、いまいち信用できないのよね。」
「戦力...ね。」
「いくら私達が穏便派
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