Another87 罪
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った。
空間から滲み出るかの如く、現れた存在。
アポカリモンは滅んでいったデジモンの怨念の集合体で、その中には古代種であるブイモン達の同族もいるだろう。
太一「大輔、進化の過程で消えていったデジモン達のなれの果てってどういうことなんだ?」
大輔「アポカリモンは…」
アポカリモン[説明する必要はない…。選ばれし子供達よ。私はその子供が言ったように進化の過程で消えていった者達の集合体。デジモン達は長い年月の中で進化を繰り返してきた。その中で消えていった者がいることを知っているか?]
光子郎「……進化の過程の中では、消えていく種があるのも仕方がないことです。やはり環境に順応出来ずに……」
アポカリモン[黙れ!!]
光子郎の言葉を遮り、アポカリモンはいきなり怒鳴った。
その声には異様な威圧感が込められており、太一達はまるで殴られたようなショックを感じて言葉を失ってしまう。
アポカリモン[仕方がない?その一言で全てを済ませる気か?]
ヤマト「何が言いたい!!?」
アポカリモン[貴様は我々を生きる資格のない者だと決めつけるのか?]
光子郎「いえ、僕は決して……!!」
弁解しようとする光子郎だが、アポカリモンは端から期待していないのか耳を傾けようとはしない。
アポカリモン[選ばれし子供達、そしてそのデジモン達よ。我々はお前達と出会えるのを楽しみにしていたのだ]
太一「何!!?」
ヤマト「どういうことだ!!」
詰問口調で尋ねる太一とヤマトに、アポカリモンは物分かりが悪い子供に物を教えるような口調で教えてくれた。
アポカリモン[いいか?我々が冷たく悲しく闇から闇へと葬られていく時、その片方で光の中で楽しく笑いながら時を過ごしていくお前達がいる…何故だ!!?]
アポカリモンの激情がそのまま衝撃波となって迸る。
アポカリモン[我々が何をしたというのだ!!?]
身悶えするように自分の身体を抱き締め、アポカリモンは叫ぶ。
あまりにもきつく抱きしめたからか鋭い爪が身体に食い込み、血が流れる。
アポカリモン[我々にだって涙もあれば感情もある。何の権利があって我々の命はこの世界から葬り去らなければならない!!?生きたかった!!生き残って友情を、正義を、愛を語り!!この世界のために役立てたかったのだ!!だが、我々はこの世界にとって必要がないというのか!!無意味だというのか!!?]
アポカリモンが叫ぶ間にも見る見る内に体の傷が塞がっていき、数秒もしない間に傷1つない身体に戻る。
光子郎「自己再生能力…ヴァンデモンと同じだ…」
大輔「…お前達の境遇には同情はする。けどその復讐のためにお前と同じ苦しみを今の何の関係もないデジモン達に与えることが正しいとは
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