第二十四話
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その場に蹲っていた。
姉を持つ男の悲惨さは友達から聞いてきたけど、やっぱそれって間違いないかもしれない。
でもこれは教育的指導だから問題ないよね!
「……も、申し訳ございません。つい正直にっ……!」
今度は頭に拳骨を食らわせてやり、腹と頭を押さえてその場に蹲るという
竜の右目と呼ばれている小十郎からは想像も付かないような姿を見せていた。
全く、そういうことは口が滑っても言っちゃ駄目だよ。
「駄目だよ、そういうことを言っちゃあ。これから新婚さんになろうってのに、命落としたくないでしょ?」
「……はい、申し訳ございません」
涙目になって謝っている小十郎は不運な弟だ。
しっかりしているから長男かと思いきや、史実でもこの子は末っ子なのよね。
しかもとんでもなく歳の離れたお兄ちゃんとお姉ちゃんがいるって話で。
そこはBASARAでもきちんと史実の設定になってる。
もし私がいなかったら小十郎はどんな育ち方してたんだろ……絶対に今よりも酷い事になってたわよね。
「姉上?」
昔は可愛かったんだけどなぁ……ひよこみたいに私の後ちょこちょこくっ付いてきて。
ちょっと苛められるとすぐ泣いちゃってさぁ。それが何でこんなに男臭くヤクザみたいになっちゃったのかしらね。
いや、今の小十郎に不満があるわけじゃないけどもさ。
でもまぁ、外見的なものだけが可愛さじゃないしね。意外と可愛いところがあるんだ、この子は。
頭でも撫でてやろうかなどと考えていた時、石畳をコツコツ叩く音が聞こえた。
この足音は、あの変態に他ならない。私は奴が入って来れないように重力をかけて入口に見えない壁を作る。
「ご機嫌麗しゅう、私の可愛い側室達」
小十郎に守られるようにしてしっかりと抱かれている私は、この変態に可愛いとか側室とか言われることにすっかり慣れてしまった。
小十郎は未だに慣れないようで、表情を強張らせている。
「今日も中には入れて貰えませんか」
「当たり前だ!! 中に入れたら何をするか分かったもんじゃねぇだろ!!」
ふふ、と気味の悪い笑い声を上げて、明智が格子に指を絡ませた。
「何を……? そんなの決まってるじゃないですか。側室にすることと言ったら」
「あえて言わなくていい!! 言わなくても分かるから!!」
言わせたらとんでもないこと言うに決まってる。
っていうか、R18指定入れなきゃいけないような、とんでもないこと言い出すわよ、あの男。
「そうですか? つまらないですねぇ……」
冗談じゃねぇっての。何が悲しくてあんな男に二人揃って抱かれなきゃならないのか。
一生遊んで暮らせるだけの金を貰ったとしても御免被るわ。
「それ
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