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遺跡出現までの10日間【3日目】 その3
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ある片刃の大剣を見つめる。

『あら、あなたが私の主?』

 頭の中で女の声が響き渡る。

「……………」

 少年は何も答えない。いや、ひょっとしたらなにも聞こえていないのかもしれない。

『フフフ、何もしゃべらないだなんておませさんね』

 頭の中の女の声はクスリと妖艶な笑い声をあげる。

『まあいいわ。私の名前はミスティルテイン、これからよろしくね』

「……ために――――――――――」

『?』

『ミスティルテイン』と名乗った大剣の自己紹介に耳を貸した様子もなく少年は何かを呟く。そして――――――――

「こんなもののためになんで全員死ななきゃならなかったんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 何かが切れたように大声で叫んだ少年は真っ赤な地面に座り込む。少年の青い瞳から透明色の大粒のしずくがポツリポツリとこぼれ出る。

「ちくしょう! 何が安全だ!! 何がマッピングされているだ!!! 全然情報が違うじゃないか!!!!」

『わ、私をこんなもの扱いするだなんて我が主は物の価値がわからないのかしら……』

『ミスティルテイン』は突然叫びだした少年に戸惑った声色を見せる。

「みんな死んだ、全員死んだ! ケインもシリアもダンソンもリズも……皆……みんな死んだ!!!」

『しかたないわよ、ここは《試練の間》。選ばれし者以外は全員死ぬわ』

「ちくしょう……言われてたことと全然違うじゃないか……ちくしょう………」

 少年はがっくりと肩を落とすと握っていた大剣を血で覆いつくされた地面にゴトリと置いた。

『あらあらあら、もしかして騙されたのかしら我が主は……。あと―――――――――』

 少しあきれたような声が頭の中に響き渡る。

『お客さんよ?』

 気配を感じたのか少年は生気のない瞳で後ろを振り返る。そこには不気味な仮面をかぶり黒いマントを纏ったエルフが4人いた。

「よし、適正者がやっと見つかったか、長かったもんだ……」

 一番先頭に立っていた仮面がやれやれと言った感じで首を振る。

「悪く思うなよ坊主……お前にはここで死んでもらう」

 先頭のエルフがそう言うが早いが黒いマントを纏ったエルフ全員があちらこちらから武器を取り出す。

『どうしますの、我が主? ここで果てます?』

 黒いマントの男たちを見つめていた少年の瞳に生気が宿る。

「いや、生きる。そして絶対に殺してやる。僕を……俺達を陥れたこの国を!!!」

 少年は叫びながら大剣―――――『ミスティルテイン』を拾った。

『フフフ、じゃあ始めましょうか』

 いかにも楽しそうな声を出しながらミスティ
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