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異世界を拳で頑張って救っていきます!!!
遺跡出現までの10日間【2日目】 その6
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 ライトは入り口付近に仁王立ちしながら剣を構える。煙玉の効果が切れたらしく視界がだんだん開けてきた。沢山の視線が自分に注目しているのをピリピリと肌で感じる。

(こんな奴らみたことねぇ……恐らく強さ的には『マダー』の最下層クラス、それにこの数……いったいどこから湧いて出てきやがった……)

「ッ!!」

 一番手前にいた4足歩行のロボットの攻撃を防いだことによって思考がいったん中断する。すぐに4本足の根元の部分を切り刻むが太ももに鋭い痛みが走り意識が持っていかれそうになる。するとその隙をついて3体もの4足歩行のロボットが一斉に攻めかかってきた。

「グアアアア!?」

 かろうじて一匹の首を切り落とし戦闘不能にさせるが右太ももを怪我した状態ではすべてをさばききれない。右腕の肉を鎌のような前足で削ぎ落される。防具を貫通して腹にまで刃が食い込む。激痛で一瞬意識が飛ぶが気力だけで何とか持ちこたえたが、右腕は剣を握ることすらできない状態になっており使えるのは左腕一本だけとなる。

 しかし彼は決して折れない。

「う……おおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 自分を攻撃したせいで起きたわずかな硬直時間を見逃さず2体の4足歩行のロボットに向けて斬撃を放つ。

「グフッ……」

 口から大量の血が出る。頭がボーっとする。

(臓器を傷つけられたな……持って3分か……)

「おっと……」

 自分を無視して後ろにある大広間の出口へ向かおうとした4足歩行のロボット一体を切り伏せた。

「悪いな……こっから先はしばらく通行止めだ」

 すると数で押し切る作戦に出たのか4足歩行のロボットたちが一斉に接近してくる。

(ハハハ、こりゃ無理だわ)

 次の瞬間、彼の意識はプッツリと途切れた。


 ☆ ☆ ☆


「ハアッ……ハアッ……ハアッ……」

 もう……走れない……。一応来た道を戻ってみたけど……このままローラさんを背負ったままじゃ出口につくまでに僕の体力が尽きるよ……。

「ロ、ローラさ――――――――――――」

 プシュウウウウ!

「え…………………………………」

 頭にものすごい量の血がかかる。両手がだらんと下がったせいで前に背負っていたリュック―――――ローラさんから買ってもらったリュックがずり落ちる。

 思考が停止する。頭の中が真っ白になる。目の前が真っ暗になる。




 ウソ………ダロ………




 僕はしばらくの間彼女だったものを見ていた。そう、首の取れた彼女の体を。

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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