ドキドキ・リュウゼツランド 前編
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こちらに近づいてくる気配がない。
「グレイさん、後ろ後ろ」
「は?」
俺はさすがに可哀想に思い、グレイさんにその人の方を向くように言う。その人とは言わずと知れたジュビアさん。俺はジュビアさんにウインクしてみせると、顔を赤くしたままうなずいたジュビアさんが全身像を覗かせる。
紫色を主とした水玉模様のビキニ、下はミニスカ風のものを着ているジュビアさん。きっと海合宿でグレイさんに見せたかったものなのだろう。以前とは少し変わった髪型のおかげでゆるふわ感が出ててより可愛らしさが溢れ出ている。今更だがリオンさんが一目惚れした気持ちがわかった気がする。俺は絶対ウェンディ派だけども。
「後ろがどうし・・・」
グレイさんが振り向くとある一点で視線が止まる。そこにいるのは体をモジモジとくねらせているジュビアさん。やっぱり恥ずかしさの方が上回っているのか、中々グレイさんに近づいてこない。
するとそれに見かねたのか、はたまたジュビアさんの水着姿に心が揺らいだのか、グレイさんがジュビアさんの方へと歩き出す。
「ジュビア、この水着・・・」
「は・・・はい/////」
なんか妙にいい雰囲気な2人・・・と思ったのも束の間、
「値札付いてんぞ?」
「えぇ!?」
グレイさんはジュビアさんの水着に付いている値札を指摘したかっただけのようだ。ジュビアさんは値札を取り忘れたのとグレイさんに水着を誉めてもらえなかったことがショックだったのか、orz状態でさめざめと泣いています。
「「「「「キャーー!!」」」」」
一方、指摘したことで満足したのか、グレイさんはどこかに向かって歩き出す・・・のはいいのだが、脱ぎ癖が発動したのか、唯一着ている海パンを脱ぎ捨ててしまっており、それを見た一般の女性客は悲鳴をあげていた。
「ジュビアさん、大丈夫ですか?」
「はぅぅ・・・」
俺はがっかりとしているジュビアさんに声をかける。ジュビアさんはいまだにショックを引きずっており、涙を流していた。
仕方ないので俺はジュビアさんの水着についている値札をジュビアさんの水流の斬撃の要領で切ってあげる。よし、これでオッケー。
「値札取れましたよ、ジュビアさん」
「ありがとう・・・シリルくん・・・」
ジュビアさんはまだ心のキズが回復できておらず、立ち上がることができない模様。仕方ない、無理矢理立たせるか。
「早くしないとグレイさんがルーシィさんのところに行っちゃいますよ」
「ドキンッ!!」
俺が耳元でそう呟くと、ジュビアさんはすぐさま立ち上がり辺りを見回す。本当はグレイさんはルーシィさんとはまるで別のところに向かっているけど、こう言っておけばジュビアさんは勝手に起きるということは前々から知っているか
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