遺跡出現までの10日間【2日目】 その3
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の王、アーサーさんが死んでから突如出現したものらしい。誰がどのように、何のために出現させたのかも一切不明、ただ遺跡からは色々な武器や防具、便利なアイテムなどが見つかるらしい。
「さ、はやくはやく♪」
「は、はい……」
ローラさんにせかされ僕は急いで魔方陣の中に入る。オウムはリュックの中に物がほとんど入ってないのをいいことに入り込んだまま出てこない。
「じゃ、転送してくれ」
ライトさんは近くのローブをかぶったエルフさんに合図を送る。すると魔方陣が水色に輝き始めた。
「いくぜ! 第一遺跡『マター』へ!! 転送!!!」
ライトさんの叫び声とともに僕の視界は真っ白に染まっていった。
☆ ☆ ☆
「ん……」
「お、起きた起きた!」
気が付くと僕は魔法陣の中に寝転がっていた。上を見上げると四つん這いになったローラさんがこっちを見下ろしている。
「たまにいるんだよ、転送したら意識失っちゃう奴。ま、慣れればそのうち何ともなくなるぜ」
仲間の様子を眺めながらライトさんが僕に手を貸してくれる。
「あ、ありがとうございます……」
お礼を言いながらライトさんの手を掴み、目をこすりながら僕は起き上る。
「紹介してなかったが俺のギルドの奴らは皆いい奴ばっかりだぜ。暇があったらケントも話してみな」
「は、はい」
「ライトさ〜ん、転送時毎回寒いセリフ吐くのやめてくださいよー!」
「ハハハハハハ、確かにぃ!!!」
「全く……マジで勘弁してほしいぜ……」
「ケント、さっきの言葉は聞かなかったことにしてくれ……」
そう言うとライトさんは仲間たちがいる方へ無言で走っていく。ライトさんが走って行った方角を見ると大きな木が一本立っていた。あれが遺跡なのかな………?
「うわー来た来た逃げろ~」
「てめえらまちやがれええええええええええええええええええ!!!」
逃げる仲間たちを必死に追いかけるライトさんを見ながらローラさんはクスリと笑った。
「ごめんね騒がしくて、ま、気絶したら私がさっきみたいにキスして起こしてあげるよ」
「ふぇ!?」
き、キキキキス!? さっき四つん這いになってたのってキスしたから!?
「あ、ごめん。初めてだった?」
「も、もうお嫁に行けない……」
しかも感触とか全然わかんなかったし……。
「う、嘘だよ。嘘だからね!? ね!?」
僕のどんよりとした表情を見て焦ったのかローラさんは嘘を急いで訂正する。
「おーい、何してんだおいてくぞー!」
僕たちがついてこないのが気になったのかライトさん
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