決意
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今日、リキッドが来たのは知っているだろうが、彼はここでの仕事が終わる明日の夕方から参加する。覚悟しておけよ」
『はいっ!』
サバタさんの発破に、私達は威勢よく返事をした。そして翌日になって知った、この日にマキナが混じっていた訓練を教導していたお爺さんが、いつの間にか来ていたアウターヘブン社の社長リキッドだった事には驚いたものの、彼が滞在している間私達は彼からもスパルタ形式で語学を教わった。いやぁ、すごいよ? あの人10ヵ国語以上も現地人より巧みに使えるから、語学のボスと言っても過言ではない。でもキコンゴを教えようとしなかった理由については、リキッドから昔の話を聞いたサバタさんだけが納得していた。
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〜〜Side of なのは〜〜
微弱な生命反応が検知されたという話が来たので、本局でもエナジー経由で魔法が使える私が救助に向かう……かと思いきや、どうやら本局の相当偉い人じゃないと入っちゃいけない場所なので、正式に所属していない私は立ち入り禁止という事になり、件の場所には別の人が行くみたい。わざわざ私を呼び出しといてこの結論になった辺り、結局徒労に終わったよ……。
「やっぱり上層部にも都合ってものがあるんでしょうか。しかし以前のSEEDの件から、僕はどうもきな臭い気がして仕方がないです」
「かと言って権限が無い私達が口を出した所で、今回はいとも簡単に封殺されてしまった。ラジエルと違って手札を持っていない私達じゃあどうしようもないわね」
「この生命反応の正体が何なのか、恐らく彼らの何名かは知っているのだろうな。伝説の三提督ぐらいの階級まで行かなければ知りえない真実も、管理局には隠されているようだ」
クロノ君、リンディさん、グレアム提督が揃う艦長室の中、さっきの話の流れで私は何となくそのまま同席している。難しい話はまだ私にはわからないけど、管理局には隠し事が多いというのは伝わってきた。
「そうだ、丁度良い機会だから渡しておこう。クロノ、これを受け取ってくれないか」
「これは……デバイスですね。しかしグレアム提督、このデバイスは何なのですか?」
「氷結魔法に特化させた特別製ストレージデバイス『デュランダル』。もう皆も知っているだろうが、かつて私は闇の書をこのデバイスで永久凍結して虚数空間に封じ込める計画を立てていた。しかし闇の書はサバタ君が無力化した事で、結果的にデュランダルを使う場面は無くなった。そのため物置にしまっていたのだが、今回の件を受けて引っ張り出してきたんだ」
「はぁ……デバイスが作られた理由はわかりました。ですがどうして僕に?」
「クロノが使っているS2Uは応用力に長けているが、正直に評価すると君自身の魔力量も含めて切り札となる魔法が無い
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