遺跡出現までの10日間【1日目】 その2
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だようだ……。
「どうしようこれ……」
殺してしまったことに少し罪悪感を覚えながら僕はそのオウムみたいな鳥を武器屋のおじさんがくれた麻袋の中にいれる。
「き、キノコもとっておこうかな……」
オウムが食べていたので恐らく毒はないだろうと判断した僕はキノコをオウムを入れた麻袋に入れれるだけ入れる。なんて名前何だろうこのきのこ……シイタケっぽいけど……。
「よし、今日はもう戻ろうかな」
キノコ採りに夢中になっていたら日が傾いていた。僕はオウムときのこの入った麻袋を持ち城下町がある方へ歩いて行く。
「もしかして森の中に入られましたか?」
西門と思われる門をくぐろうとすると門を守っていた気の良さそうなエルフ兵士に声を掛けられた。
「はい、あまり奥にはいきませんでしたけど……」
僕の言葉に気のよさそうなエルフの兵士さんはホッと胸をなでおろす。
「それならよかった、あんまり奥の方に行かないようにしてください。最近オーガの目撃情報が入ってきましてね……私達も捜索しているんですけどなかなか見つからないんです……もしであったら刺激しないようにそっと逃げてください」
「わかりました。教えてくださってありがとうございます」
「いえいえ、いい旅を」
僕は兵士さんに一礼すると城下町の大通りを目指して歩き出す。もうすでに日は落ちており少し薄暗くなっている。周りに人影はなく僕をジロジロと見るエルフもいない。しかし僕は一つの問題に直面していた………。
「どこに……泊まればいいんだ……」
そう、泊まるところがない。野宿という手もあるけどなぁ……風邪とか引きたくないし……。
「ん?」
大通りを少し歩くとおいしそうなにおいが漂ってくる。臭いに釣られて歩いて行くとガヤガヤと喧騒も聞こえてきた。
「セリムの宿……か」
明るい光があふれている入口に張ってある看板の文字を僕は思わず言葉に出す。
「すいませ〜ん……」
僕は恐る恐る少し大きな鉄で作られた扉を開ける。
「あ、いらっしゃい……ませ………」
「あ、昼間はお世話になりました……」
なんと僕の前に現れたのは昼間に武器屋までの道を教えてくれた茶色の髪をポニーテールにしたエルフの女の子だった。
「えっと、ここ宿屋……ですよね?」
一応僕は確認をとる。
「は、はい。ようこそセリムの宿へ。一泊銀貨2枚となっておりま―――――――――」
「アカリちゃ〜ん、そんなとこで話してないでお酒お酒〜」
「あ、は〜い、ただいまお持ちしまーす! お会計はあそこで済ましてください! では!!」
奥の方に食堂があるのか大きな声が聞こえてきた。アカリちゃんと呼ばれた茶色
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ