第1話 この世界に来て
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なんだ」
アリスと名乗った健康そうな褐色肌のエルフの少女はハンスと言われた眼鏡をかけた少年の手を引き俺の前に連れてくる。
「はい、握手握手!」
促されるままに僕とハンスさんは握手をする。
「よ、よろしくヤマザキケント君」
「よろしくお願いしますハンスさん……」
「ハンスでいいですよ、見たところ年齢も同じくらいだと思いますし」
「じゃ、じゃあ! ぼ、僕も健斗でいいです……」
あまり人と話すことが得意じゃない僕はかろうじて言葉を搾り出す。
「おーけーおーけー、これで仲良しっ! というかケントこれからどうすんの?」
ハンスと僕の手を上から握ってギュっとするとアリスが僕からやっと離れる。
「う、うーん。特に行く当ても無いと言うか何していけばいいかわかんないと言うか………」
僕の答えにアリスは目を輝かせる。そう言われてみれば……僕はこれから何をしていけばいいんだろう……。別に元の世界に戻りたいとか思わないし……。
「そうなの!? じゃあ私達と一緒に来ない? これから何するかそこで決めようよ!」
「え、あ、はい、そうします………」
アリスのあまりの勢いに僕は思わず肯定してしまう。
「よしっ、そうと決めればさっそく団長に自己紹介しに行こうか!」
「は、は、はいぃぃぃ」
アリスの明るい声とともに首根っこを掴まれた僕は巨大トカゲの死体を囲んでいるエルフ達の方にズルズルとひきずられて行った。
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