第1話 この世界に来て
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ながら言った。
「に、日本です」
こんな美少女に見つめられたことなんて一度もない僕は心臓がバクバクしてしまう。
「ニッポン……? 聞いたことのない所だねぇ、どこだろ? ねえハンスー、ニッポンて――――――」
僕は僕の答えに不思議そうな顔をしながら少し遠い所にいる茶色のローブをまとったメガネ少年にニッポンとはどこかと聞いている女の子を見ながら確信する。
ここは元いた僕の世界じゃない。
なぜかって?
……なんでこの子を含めて皆耳がエルフみたいに長いんだあああああああああああああああああああああああああ!?
僕は心の中で絶叫する。
「うーん、ニッポンですか……聞いたことありませんね……」
考えるそぶりをしながらメガネをかけたいかにもインテリ系ですって感じのローブをまとった少年が俺と女の子のほうに近づいてくる。うん、この少年も耳が長い。
「そっかぁ……ハンスでも知らないのかぁ、まいったなぁ〜」
浅黒い肌の女の子はいかにも困ったぞという顔をする。
しかし何でこの子は上半身だけ何でこんなに露出の多い服装をしているんだ……。これはもうほとんど水着じゃないか……と少女の姿を見ながら僕は思う。
「むぅ〜、しかし君耳が短いねぇ〜。エルフじゃないのぉ? なんて種族? ゴブリン? スケルトン? ……もしかしてドラゴン?」
少女が僕にほとんど密着しながら聞いてくる、ちょ、あ、当たってる。少女エルフの……まあそんなにでかくはない胸が僕の右腕に当たっている。
「まさか―――――――」
ハンスと言われていた少年エルフの顔が急に青ざめる。
「どうしたのハンス?」
少女エルフが首をかしげる。
「文献で呼んだことがありますが極まれにほかの世界の住民が現れる事があるそうです、その人たちは様々な特殊能力や特技を持っているとか――――――」
ハンスがキラリとメガネを光らせながら言う。
「おお! すごいじゃんそれ! ねぇ少年は何の特殊能力を持っているの? 後名前は? 彼女いる?」
次々に質問を浴びせてくる少女エルフに苦笑しながら僕は質問に答える。
「名前は山崎健斗と言います……特技は……武道を少しかじってました……、彼女は―――――――」
「彼女は?」
少女エルフがぐっと顔を近づけてくる。フワッと化粧品など一切使っていないような女の子の甘い香りが僕の鼻孔をくすぐった。
「い、いないです」
「ほほぉ、そうかそうかぁヤマザキケントっていうんだぁ、あたしの名前はアリス・キャンフィールド、アリスでいいよ。こっちの眼鏡はハンス、とっても賢くてとっても優秀な魔法使い
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