番外 リオINフロニャルド編 その3
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「雷遁・千鳥、ヴァージョン輝力っ!」
あたしの両手に雷に変換された輝力が纏わり着く。
と、いいますか、輝力攻撃は今のところこれくらいしか出来ないんだけどね。
「えええっ!?」
あたしは驚くレベッカさんへと距離を詰める。
「くっ…」
箒の手元のボタンをいじったレベッカさんは、急激に速度をまし、その進路を下方に修正し降下していく。
「なぁっ!」
速いっ!
空中戦闘専用の箒と言うこともあり、その速度はあたしの最高速度を軽々と越えていく。
うー…足場のある地上なら速度で負ける事は無いのに…
「バレットセット、発射っ!」
下方からまた上昇し、振り返ったあたしの正面へと着いたレベッカさんはポーチから引き抜いた二枚のカードになにやら術式を込めてこちらへと投擲した。
投擲されたカードは空中でそこに込められた輝力をその術式にしたがって開放され、稲妻のようにあたしの手前に展開された。
「わっわわっ!?」
それは雷のように決まった軌道が無く、ランダムにあたしに向かって襲い掛かる。
【おおと、勇者レベッカの繰り出した晶術から放たれたそれはまさしく雷のようだーーーっ!】
迫り来るそれを隙間を縫うように翔け、どうしても避けられないそれは両手の千鳥で切り裂いた。
【かっ…雷を切ったーっ!?】
「ええ!?そんなの有り!?」
レベッカさんが驚いてるけど、有りですよね!
「今度はこっちの番だよっ!」
突き出した右手から竜の頭を象った雷撃が発射される。
「なんのっ!」
直線的な攻撃だったために直線上からすばやく加速して回避したレベッカさん。
今度も遠距離からまたもカードが飛んでくる。
飛び出す雷撃。
だからその攻撃は避けるのが辛いんだけどっ!
「なっ!何で当たらないのーっ!」
「気合で避けてますっ!」
と、強がっているけれど、打ち払い、避けてはいるけれど予想しづらい分いつ食らうか分からない状況。
さらに相手は高機動型で最大速度は相手が上。
【おおっと、勇者レベッカ、弾幕を張ってリオ選手をまったく寄せ付けませんっ!】
さらにあたしの両腕を警戒して絶対に近寄ろうとせず、弾幕を張り続けている。
うわー…これは根比べだよ。あたしが回避できずに被弾するのが先か、レベッカさんの輝力が切れるのが先か。
何か弱点は無いかな?
あたしは冷静に相手の戦力を分析する。
攻撃方法は遠距離砲撃型。
速度は向こうが上。
操作は手元のボタンのようだ。その為速度の上げ下げの度に片手、もしくは両手が使えなくなる。
箒に跨っているという体制から真後ろへの目視は難しそうだ。
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