第3話「かんせん」
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正面から襲ってきたのを蹴り飛ばす事で他の奴も巻き込んで吹き飛ばす。その隙に後ろから襲ってきたのを、振り返る勢いで裏拳を決め、間合いを離す。
―――焦りが強くなっていく...。
「(視界がぼやける...。集中力が持たない...!)」
前へと突き進み、襲い掛かってくるのを噛まれないように刀で倒し、蹴りや拳で牽制する。
―――徐々に刀の軌跡がぶれていく。
「(逃げ込める場所もない。俺はどこに向かえば...。)」
体がふらつく。それでも何とか噛まれないように奴らを倒していく。
―――息切れが激しくなっていき、力が入らなくなる。
「(まずい....!)」
廊下を走りぬけて行く。だけど、段々と進むスピードが落ちてきた。
「二階に....!」
数が少ないと思えた二階に逃げ込む。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁ....!」
昇り切り、そこに座り込む。
「くっ....!」
風邪のせいで意識が朦朧とした。やばい...どこか安全な場所を...。
「ここ...にもいるからな...。」
すぐに立ち上がる。それと同時に、下の階から少しずつ奴らが這い上がってくる。
「くそっ....!」
三階に上がろうにもちょうど階段の中間に二体程留まっていた。今の俺だと突破するのも一苦労なうえ、おそらく三階にもうじゃうじゃいるだろう。だったら、上がっても変わらないので、とにかく反対側の階段辺りまで逃げる。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、....はっ!」
廊下を覚束ない足で走りながら、接触してきたゾンビを倒す。
「くっ....。」
反対側まで来たときには、階段を上るという気力すらなくなっていた。そして、熱で思考能力が落ちていた俺は、そのまま自然と一階へと降りた。
「くそ...ここにも....。」
一階に降りて、廊下を見渡すと、玄関辺りにはまだまだ奴らがいた。
「一度、休まねば....。」
ふと目に入った購買部倉庫に入る。
「まじかよ...やっぱ、どこにでもいるのか...。」
しかし、その倉庫内にも奴らはいた。
「っ....、倒して、安全を...!」
近くにいたので隅の方に逃げてから、銃を構えて、撃つ。
パシュッ!
「っ、はずした...!」
風邪のせいで、狙いが定まらずに外す。その音に気付いて奴らは集まってきた。
「このっ、このっ、このっ...!」
撃つ、撃つ、撃つ。何発もはずれたが、何とか一体まで減らした。
「当たれ...!当たれ...!当たれ...!」
残り一体に中々当てる事ができない。意
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