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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第19話 食事会
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き残っててよかった……」

「こんなに美味しいもの食べたの久しぶりだよ」

その場にいた全員がまったく同感だった。
饗宴の余韻に満ちた数分の沈黙をアスナがぽつりと破った。

「不思議ね……なんだかこの世界で生まれて今までずっとくらしてきたみたいな、そんな気がする」

「俺も最近あっちの世界のことをまるで思い出さない日がある。俺だけじゃないな……この頃はクリアだ脱出だって血眼になる奴が少なくなった」

「馴染んできてるんだ。みんなこの世界に」

そう、みんな馴染んでるんだ。この世界に……最初は皆このデスゲームから早く抜け出す為に危険をおかしてまで迷宮区に入っていた。だが、この世界での行き方に慣れてしまった今は……

「でも、私は帰りたい」

アスナの歯切れのいい言葉に俺とキリトはハッとして同時に顔を上げた。
アスナは珍しくキリトに微笑みを見せ続けて言った。

「だって、あっちでやり残したこといっぱいあるから」

その言葉にキリトは頷いて言った。

「そうだな。俺たちが頑張らなきゃサポートしてくれる職人クラスの連中に申し訳が立たないもんな……」

一時の静寂のあとアスナは笑みを消してどことなく先生のような口調で問いかけてきた。

「君たちはギルドに入る気はないの?」

「え……?」

「……」

「ベータ出身者が集団に馴染まないのはわかってる。でもね、70層を超えたあたりからモンスターのアルゴリズムにイレギュラー性が増してきているような気がするの」

それは俺もキリトも感じていた。

「ソロだと予想外の事態に対処できないことがあるわ。いつでも緊急脱出できるわけじゃないのよ。パーティーを組んでいれば安全性がずいぶん違う」

「安全マージンは十分取ってるよ。忠告は有り難く頂いておくけど……ギルドはちょっとな。それに……」

しかしここでよせばいいのにキリトは強がって余計なことを言った。

「パーティーメンバってのは助けよりも邪魔になることのほうが多いし、俺の場合…」

「あら?」

「ほう?」

俺とアスナは同時にナイフを振り、キリトの鼻先と眼の前にナイフを据える。
そしてサキはキリトに微笑んでいるが目が笑っていなかった。
ひきつった笑いとともにキリトは両手を軽く上げ、降参のポーズを取った。

「過信はよくないぞ?キリト」

「わ、悪かったよ。あんたらは例外だ」

「そ」

面白くなのでさそうな顔でナイフを戻しそれを指の上でくるくる回しながらアスナは言った。

「ならしばらく私とコンビを組みなさい。ボス攻略パーティー編成責任者として君がどれほど強い人なのか確かめたいと思ってたとこだし。私の実力もちゃんと教えて差し上げたいし」

「な、なんだ
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