暁 〜小説投稿サイト〜
ホウエン地方LOVEな俺がゲームの中に吸い込まれちゃった
水は大事
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書いてあった、『13番道路は砂漠地帯です。死者が出る程なので決して侮らずに。お急ぎでない方は迂回した方が良いでしょう』って記事を信用すればよかった。

「あ、そうだ。るるぽ」

 そういえばその記事に何か重要なことが書いてあった気がする。
 俺は急いでバックからるるぽを取り出す。そこには……。

『それでも迂回する暇はないという方にワンポイントアドバイス!』

 おっ!


水タイプ(・・・・)のポケモンを持っていくと一気に道中が楽になります』


 それだぁぁぁぁぁぁああああ!俺は思わず叫んだ。

 ……これはもう、アイツしかないだろ。



「でてこい!ミロカロス!」



 モンスターボールを放る。


「ミロォ!」


 こ、これは……。



「う、ふ、ふつくすぃ」



【ミロカロス、ああミロカロス、ミロカロス】

 思わず一句詠んでしまう。純白のパールを彷彿とさせる肢体に人魚もびっくりな見事な鱗。何処かの芭蕉さんも松島以上に度肝を抜かれることだろう。

「うっ……うう」

 おまけに散々探しまくったヒンバスの釣りポイントの思い出が蘇り、涙が出てきた。……あのな! DSから始めた奴には分からんだろうがあのポイント探しは苦行だったんだぞ!

「う、ううっ。ミロカロスー!うおーー!」
「ミ、ミロっ?」

 まあ察しのとおり、自分のポケモンを見て抱きついてしまうというはたから見れば変態極まりない行為をした俺であった。

 羨ましいだろー?ミロカロスだぜ?ミロカロス。もうなんか感動しすぎて変な気分だぜ!


 ……じゃねえよ。だからポケモン見たら抱きつくのは辞めよう。我慢だ。自分でいうのもアレだが変態じゃねえか。

「くっ……名残惜しい! だが……!」

 ミロカロスを出した本当の目的。

「『あまごい』してくれ」

 俺が頼むとニヤリと笑ってミロカロスは一声鳴いた。……あらやだ、イケメン。そういえばこいつ♂だったな。美しすぎるから♀かと勘違いしてたぜ。


 ポツポツ。


「いや、これはすごい。なんだこれ」

 ポケモンの技は優先順位の一番上が砂嵐の状態でも上書きされるらしい。マップ効果無視だ。
 叫んで数秒もしないうちにポツポツと来て今はもう大雨だ。

「と、とんでもねえな。一瞬で砂嵐が止んだぞ」
「ミロー♪」

 こんな……もう科学とか要らなくね? だってポケモンの技使えば天気だって変化できるんだぜ。オーバーテクノロジーにも程があるだろ。

「にしてもちょっとこれ」

 ビチョビチョだからそろそろ雨止めて欲しい。……いや何ターンか経てば自然にやむのかも知れないけど。単位換算じゃないか
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