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食べ物
1部分:第一章
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だ。
「何だ、これは」
 数日経っても続き薬も一向に効果がないので彼は医者に行った。だが何処も悪くはないと言われた。
「おかしいなあ。凄く痛いんですけれど」
「レントゲンでも特に変わったところは見えませんよ」
 医者はレントゲン写真を見せながら彼に説明した。見れば本当にそうである。
「わかりました。異常がないというのなら」
 とりあえずは医者の言うことを信じた。最近の医療ミス等については聞いていたが彼は今回は医者の言うことを信じてみる気になったのだ。
 だが数日経っても痛みは一向に収まらない。それどころか益々酷くなるばかりである。
 それまでの痛みとは比較にならなかった。まるで火のついた棒で突かれる様な痛みである。
 会社にいる時もアパートにいる時も痛みは収まらない。彼は痛みで夜も眠れず次第に疲れていった。
 医者には何度も行った。その度に薬を調合してもらい飲んだが効果はない。診断を受けても何処も悪くはないと言われる。彼はそれが不思議ではなかった。
「本当に何処も悪くはないのですか!?」
 彼は問い詰めた。
「はい」
 医者は力なく答えた。彼にも全く原因がわからないのだ。
 その痛みは益々酷くなっていく。彼は最早骨と皮ばかりになりまともに生活をおくることができなくなっていた。
 医者は彼に病院を紹介した。そこは大きな大学病院であった。彼はそこで入院することとなった。

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