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大統領の日常
本編
第四十話 首都戦8
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って眠らせると、金剛の艦長代理妖精に指揮権を移させた。


西暦2115年 11月 14日


そこには離脱してきた深海棲艦の水雷戦隊が本体からはぐれてさまよっていた。
「ウゥー本体ハドコニイルンダロウ・・・」
旗艦である軽巡へ級が呟くように言った。
「危険デスケド一度陸ノ方ニ戻ッテミマショウヨ」
配下の駆逐イ級の一人が後ろからつつきながら言った。
「ソウネ、危険ダケドソウシマショウ」
へ級は一度頷くと、反転して陸に向かおうとした。
しかし、反転する直前に水平線の彼方で一瞬赤く光り輝くものがあった。それを見たイ級は首をかしげたが、艦船の照明か何かだろうと思い、そのままへ級の後を追った。

戦隊の5kmほど後方の空間がゆがんだかと思うと、そこから炎の竜巻が水雷戦隊を襲った。

「!?ナ、ナンd・・・」
最後尾のイ級は言葉を言い終わる前に火炎流に巻き込まれ、次々に他のイ級も飲み込まれていき、先頭にいたへ級も回避する暇もなく飲み込まれていった。


西暦2115年 11月 14日


「大統領座乗艦シヴァの所在を確認しろ!」
核爆発が一通りおさまった後、命からがら離脱に成功していたビッテンフェルトは、果てたようにイスに深く座りこんだ。しかし、すぐに思い出したように怒鳴り声をあげた。
その声にイスに深く座っていたオペレーターたちが体を震わせ、すぐに各自の持ち場の仕事を進めて行った。

「大統領座乗艦シヴァは健在の模様!ですが、左舷から火の手が上がっています!」
ビッテンフェルトはその報告にほっと息をつくと、別のオペレーターに向かって救助艇を向かわせるように先ほどとは違い、落ち着いた声で指示した。

一方副官のビューネ・クネート中佐は、オペレーターたちに損害報告をまとめさせていた。
「艦隊の・・約3割が巻き込まれたか・・・」
まとめられた報告書を見たクネートは3割で済んだことをよかったと思う反面、3割もの艦艇、そして乗っていた将兵が戦死したことに心を打たれていた。

クネートは一通り報告書を見終わると、ちょうど指示を出し終えた上官であるビッテンフェルトに近づき報告をした。
「閣下、損害報告がまとまりましたので報告させていただきます。艦隊の約3割にあたる42隻が核爆発に巻き込まれ轟沈。右翼艦隊はその半数が轟沈し、半壊状態となっています。しかし主だった指揮官に戦死者はおりません」
報告を終えたクネートのもとに、オペレーターの一人が新たな報告を届けた。それを受け取ったクネートが、続けて報告をした。
「大統領座乗艦シヴァの状態ですが、左舷後方が核爆発の余波で装甲板が融けて内部に放射能が侵入。しかしすぐに隔壁を閉鎖したため、1ブロックを放棄するのみにとどまっている模様です。大統領閣下は現在医療ブロックで
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