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大統領の日常
本編
第四十話 首都戦8
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れた状況でもある程度当てることが出来るとはいえ高速で飛来してくる物体に当てるのは困難であった。
「迎撃ミサイル全弾命中せず!」
「ミサイルさらに接近中!!」
そんな報告の中、オペレーターの一人の表情が青ざめた。彼の所属は解析班である。これは主に回収したものを解析したり、戦闘に影響する物質や、生命反応の確認などをする班である。ミサイルなどの弾頭を解析して通常弾頭か否か、対艦か対潜か、などを調べることもできる。

「こ、これは・・・・」
「ん!?どうした!」
解析班のオペレーターが青ざめた表情でニコラフスキーの方を向いて震えた声で言った。

「て、敵ミサイルの弾頭は・・通常に非ず・・」
「!?なんだと!?」
「敵ミサイルの弾頭は通常に非ず!核弾頭の模様!!」
そう叫ぶと艦橋は騒然となった。
「なっ!馬鹿な!!」
「自国の首都に核攻撃だと!?」
そんな中、ハイドリヒは特に驚かずに冷静に言った。
「撤収作業を中断して、全艦離脱せよ」
その言葉に艦橋の乗員が一斉にハイドリヒを見た。
「ハイドリヒ閣下!味方を見捨てていくのは!!」
「このままとどまっていても全滅するだけだ。全艦離脱せよ」
ニコラフスキーはこぶしを握り締め、自分を落ち着かせるように一息すると、途中で途絶えつつ言った。
「・・全艦・・撤収作業中・・・中断して離脱行動をとれ・・」
オペレーターたちは黙って命令を実行した。彼らは兵士であり、上官の命令はどんなことでも絶対なのである。


艦娘・深海棲艦は、妖精部隊を収容して洋上で待機していた。
そこに突如まばゆい光が襲った。
その直後に鼓膜が破れるほどの爆音が響き、目を向けた先ではきのこ雲が天を突き刺すように既に暗くなり始めた空に煌々と光り輝いていた。

全員が手で目を覆っていると、ただ一人、長門だけがそれを直視していた。

「あれは・・・まさか・・・核・・・」
長門が沈んだ原因、核の光であった。
「総員退避!!」
長門はすぐに叫ぶように離脱を命じた。呆然と立っていた艦娘たちも次々と我に返り離脱を開始していった。
深海棲艦も現存する通常兵器の中でただ一つダメージを負う核については熟知しているようで、すぐに反転して離脱を始めた。

「テートクを助けないと!」
金剛は離脱行動をとらずに波止場に転移しようとしたが、何者かに手をつかまれ止めさせられた。
「お姉さま!艦娘とはいえ核に巻き込まれたら死んでしまいますよ!」
金剛を止めたのは金剛型の四女である霧島であった。
「止めないで霧島!テートクを助けなきゃ!」
「お姉さま!!・・姉さますいませんっ!・・・」
それでも振りほどいて転移しようとする金剛を何とか説得しようとした霧島だったが、核の爆発が近づいていることもあり、已むおえず麻酔を打
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