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くして部活は終了し、Bさんと帰ることになった。
手を繋ぐことを求めたが、やはり難しいようだ。なので登校時と同じように他愛のない話を繰り広げた。
Bさんは嫉妬深い。A君が他の女性の名前を口にするのさえ嫌がる。A君も嫉妬深い。しかしBさんが楽しそうに男子との思い出を語るのは肯定せざるを得なかった。ちなみに、両方ともA君の所為である。
楽しい時は早く過ぎる。誰が気づいたのか、はたまた自分が帰納的に導いたのか、常識と化しつつある非論理的事実は今まさに体現され、BさんとA君の帰路の分岐点に辿り着いてしまった。
「じゃあ私塾だから」
笑顔で手を振り、見えなくなるのを惜しんだ。
あと何時間経てばもう一度あの愛らしい姿を拝めるのか。いっそこのまま半日ほど待ってしまうのも良いのではないか。
その日は特別に疲れていた。
THE END
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