求めるもの
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て笑い話にしか見えねぇわ。
「安心した」
「あ?」
なにを機嫌良さそうに笑ってんだ? コイツ。
「アリアが誰の子供か、なんて尋いてくるから。真実を知ったらあの子への興味を失くすんじゃないかと思ってたのよ」
…………はあ?
「ロザリア以外に用は無ぇっつってんだろ。アルフリードの子供だったら、奴の身代わりとして一発ぶん殴ってやろうかとは思ったけどな。ロザリアがロザリアであれば、神だろうが悪魔だろうが人間だろうが、関係ねぇよ」
子供マリアは小首を傾げてきょとんと瞬き。
また、嬉しそうに笑う。
「だいぶ解ってきたわ。貴方、全然悪魔らしくない」
「ぶっ飛ばすぞ」
「誉め言葉よ」
宙に浮かび上がった子供マリアが、広げた両手の間に、黒くなった画像を圧縮しながら回収を始める。
ページを集めて本にしてるみたいだな。
鑑賞会は終わりか。
ったく、しょうもないモンを……
「アルフリードの親友で、娘を私と同じ目に遭わせた悪魔。そんな貴方と、どう向き合うべきか考えてたんだけど。あまり心配する必要はなさそうね。でも、彼女の母親としては絶対に赦さないから。覚悟しなさい、ベゼドラ。アリアでもロザリアでも、無事に取り戻すまでは、全力で頼りきるわよ」
頼りきるのかよ!?
堂々と他力本願か!!
「あ〜……まあ、良いけどな。とりあえず、お前ら全員、両耳を塞いどけ」
「? 耳?」
「どうしても言っておきたいことがあるんだよ」
これだけは、ハッキリ言葉にしておきたい。
これから先の、俺の精神状態を平らに保つ為にも。
「よく分からないけど、伝えておくわ。ゆっくり目を覚ましてちょうだい」
「へいへい」
画像を集め終わった子供マリアが、空間の中から音も無く消え去る。
俺も、他に誰も居ない空間から、少しずつ離れていく。
締め出されてるのか、吸い出されてるのか。
どっちにしろ、気分が良い感覚じゃねぇな。
背中から落下する不安定さに似てる。
「ったく……クッソ面倒くせぇな」
話は至極単純だ。
だが、解決させるまでが、とにかく面倒くさい。
テメェで請け負った本分を横に置いたせいで事態をややこしくしやがったすべての元凶め。
覚えてろよ、こんちくしょう!
頭の中から弾かれる。
感覚で体と繋がる。
まずは呼吸を優先に整えろ。
次に心臓。手足。指先。
花の匂い。空気の感触。水の気配。
俺の近くに居るのは、リースリンデと、フィレスと、子供マリア。
よし。
目を開くより先に空気を限界まで吸い込んで、上半身を起こしつつ……
「ぁあアルフリードのぶぅぅわああああああああああああああああああああああっかやろ
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