新たな波乱が地に降り立つ
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し早く来て欲しかったと、グラトニーもラースもそう思わずには居られなかった。
「無事ですかグラトニーちゃん! いま人工呼吸してあげますからね!」
「ドサクサに紛れて何をしようとしとるんじゃお前はぁっ!!」
「リーーーアップッ!?」
仮面の下から隠しきれない涎の滴る、通報まっしぐらなロリコンに飛びかかられかけ、グラトニーは表情を歪めるもすぐさまテイルブルーの手によって成敗され、如何にか事無きを得た。
それでも懲りずにグラトニーへ向かって行こうとするトゥアールをブルーが止める―――もといブッ飛ばす傍ら、レッドとイエローがウージの元へとソロリソロリと歩み寄る。
そのまま何度か武器を叩きこみ、怯えた表情で顔を覗き込むが、反応が無い事を見るとすぐさま離れていった。
「駄目ですわ。ボロボロで目を覚まさないけれど、この状態の武器では止めもさせません」
「もう『完全開放』は使えないし、けど放っておくってのも後味悪いわよね。如何しようかあの炎の奴」
「それは……一番の当事者に聞いた方がいいんじゃないか?」
レッドのその言葉で、倒れたままのグラトニーへ視線が集まる。
グラトニーは発言の為に空気を大きく吸い込み(その所為でより目立った胸にブルーが嫉妬の視線を向け)、小さな声を発した。
「……何とかする、何とかできる。だから、任せて」
「わかった。頼むぜ」
「まあ……同種に言われたらそうするしかないけどさ」
「お願いしますわね、グラトニー」
ツインテイルズからお礼の言葉を送られ、グラトニーは何を考えているのか分からない表情で、しかし確りと頷いた。
「しかしです。頼むだけじゃあ何だか心苦しいと思いません? あの強敵まで倒してくれたんですから、御礼があってしかるべきです」
「む、それは一理あるな」
全員が云々頷き、トゥアールは語調を強める。
「ですからこの私が! この私が極上の快楽ウォンバットォォオオオォォッ!?」
「いい加減にしろやあんたは!!」
そしてブルーに再び蹴り飛ばされた。
「トゥアールの言う事はさておき……俺としては怪我の手当てもしたいし、基地に連れて行きたいんだけど」
「ええ良いですよ! 私は大歓迎!」
「まあ、色々聞きたい事もあるしね。おおむね賛成よ」
「私も異論はありません」
「止しこっちは満場一致と……グラトニーは如何だ?」
レッドにそう聞かれて、しばし沈黙するグラトニー。
無言のままだったが、肯定の意を示す為に縦に首を振った。
その肯定に、皆の顔が明るくなる。
「よし! そんじゃ怖いけどあいつもつれて、このままワープして―――
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