新たな波乱が地に降り立つ
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ぎるが、本人は無傷のまま着地した。
何の思ったかそこから屈むと、彼女はクラウチングスタートの体勢を取った。
いったい何をする気なのかと思われた―――刹那、音が弾ける。
「自分式っ―――《ブレーク=ライフル》!!」
「nasks……!?」
本来は固定された腕を構え、もう一本の腕で地面を打ちながら、威力増幅と『固定解放』による加速で惑わす、異色のタックル技であるこの技を、グラトニーは敢えて移動の為だけに使った。
攻撃にならない行動でも無駄にならならい……これもまたラースの策なのだ。
地面を叩かず一瞬動きを止め、宛ら下手糞な分身の術的移動を続けるグラトニーを、普通は追いかけたりなどしない。
「apst?ties!!!」
だが衝動に駆られ続けるウージにとっては制止できる状況では無く、己も地面に炎腕をぶつけて爆炎を引き起こし、柿色の光芒を引いて縦横無尽に逃げ続けるグラトニーを、火炎を吹き上げ追い続ける。
「bezkaun?gs!!」
腕を目一杯伸ばし、柘榴石色の大縄が二本も現れた。
この大縄もまた滅多矢鱈と振り回し、猛り狂ったウージはグラトニーの狙う事もせず攻撃のみを続けた。
彼は……気が付いているのだろうか。
「……どーも」
「!?」
もうグラトニーは懐へと潜り込んでいる事に。
「これを……こうっ!!」
不自然に尖った岩石をウージへ突き刺し、思い切り殴って押し込むと同時に距離を取った。
痛みから声すら揚げずにグラトニーを睨みつけたウージが、左腕の大きさを二倍、三倍、いや四倍……片方の腕は愚か体から上がる炎すら無くなり、遂に七倍まで膨れ上がった。
「Meitene! tad j?s……P?riet uz dz?st!!」
それは腕の形をしているが、腕と分かるだけで『人』の体にある四肢のどれかでは断じてない。言うなれば―――そのままずばり『化物』の腕。
煉獄に吼える魔物の業火、おしみなく力を注いでそれを纏うに至った大火は、もはや止まる事など知らない。
それがあえて、後ろへ引かれる。
「《煉焦烙殺》!!」
今度こそ決着するだろう、結果を決めるにふさわしい、奈落へいざなう灼熱の一撃。真紅にも近い、余りにも鮮やかな掌底。
見る間に焼き尽くしてしまう、打撃ならぬ打撃。
対するグラトニーは、左腕を掲げた……ただ、それだけだった。
「Ahahahahahahahahahaha
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