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寄生捕喰者とツインテール
新たな波乱が地に降り立つ
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ブレーク=バズーカ》の様に相手を弾丸と化す技があっても、別段不思議ではなかろう。

 まあ、投げられた相手が武器と成るのではなく、叩き付けられた土台が武器に豹変するのだが。

 それでもダメージは中々のモノか、ウージは遂にフラフラとし始めた。


 だが頑丈さとタフさ、なお足掻き続けるの単純感情種共通なのか……ウージは両腕を振り上げ、二回りも太くし燃え上がらせる。
 そして合わさり一本になる腕から、何が繰り出されるか―――何をするかなど、一目瞭然だった。


「《焼劫爆砕(パチェルシャナス)》!!」
『六本の岩塊ダ!』
「あ……っ!! 《ブレーク=リボルバー》!」


 天より不気味なほどゆっくりと、しかし実際は恐るべき早さで落ち来る、神々の天罰の如き火炎柱を目の前にし、グラトニーは慌てるもラースから焦りの感じられない指令を受た。

 それで頭の地を下げると、すぐさま後ろ向きでの一回転から、裏拳の要領で地面に左腕を叩きつける。
 あと少しでぶつかるその寸前に六本の石柱が立ち上がり、業火と見紛う一撃を数瞬だけ押し戻した。


 回避するには、それで十分だった。


『死ぬ気で飛べェッ!!』
「ぐぎっ―――が……あああぁぁっ!!」


 痛みに堪えながらまたも本来の『風』の力を利用して、ハリウッドダイブからの空中前転を行い、着地からすぐに半回転してウージを睨みつけた。

 大技中の大技だからか隙は生じていたが、距離が離れすぎている。
 ……が、攻撃はできる。


「もっと……! 投げて投げて投げる!」


 維持と力技で地面を踏み砕き、蹴り飛ばしてくり抜き、右手の牽制用から左手の本命用まで、当たる当たらないを厭わず滅多矢鱈に投げつける。

 行ってみて分かるこの攻撃の使いやすさ……敵に回ればどれほどウザったかった知っているグラトニーは、僅かながらに笑みを浮かべていた。

 それが何を意味しているかは、本人にしか分からないだろう。


V?lams, lai trieciens prom(吹き飛ばせばいい)! 《炎放叩(イ・ヒット・タール)》!!」


 行き過ぎた向かい風の様に真正面から牽制弾を焼き尽くし、『固定』された物をそのままソレごと押し返してくるウージ。

 横に軸をずらそうとも薙ぎ払ってくる攻撃を前に、グラトニーは未だ笑みを消さない。


『ハハハハ、やッパ―――』
「……そう来るよね」


 側転から途中で逆立ちに移行し、腕を曲げて地面に押し付ける。


「てあっ!」


 段々と積み上げられる形で《ブレーク=リボルバー》が発動し、最後に曲げた腕を思いっきり伸ばす事でグラトニーは跳躍。
 すぐ真下を灼熱の剛腕が通り過
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