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リリなのinボクらの太陽サーガ
料理
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の試行錯誤も脳内でしておるに違いない」

「クオリティと密度、発音のネイティブさも追求する必要がありますからね。実質、相手が相手ですし、あまり妥協はしない方が良いのでしょう。それらの要素を考慮すると、私達もその期待に応えないといけない気になりますが……今は教主の体力が回復するまで傍で支えていたいです」

「献身的なのは良いが……シュテル、我らのやるべき事を忘れてはならぬぞ?」

「言葉の勉強ぐらい、例え二宮金次郎のような状況でもやり遂げて見せますよ」

えっへん、とドヤ顔を浮かべるシュテル。確かに彼女は忍耐強いだろうから、多分薪とか背負ったままでも教科書を読むぐらい平然とできそう。
……おっと、話してたら朝食を作るのを忘れる所だった。リビングの様子が見れるようになってる備え付けの台所スペースに入り、私は炊飯器にといだお米を入れて炊いて、冷蔵庫からシャケの切り身を取り出してオーブンで焼き、同時に油を敷いた大きめのフライパンをIHクッキングヒーターに置いて中火で熱する。油が温まるまでの間、ボウルに卵を6個、砂糖を大さじ2杯、白ダシ大さじ2杯、マヨネーズ小さじ2杯、油を適量入れ、箸で切るようなイメージでよくかき混ぜる。フライパンが十分熱した頃には卵も適度にかき混ざったため、弱火にしたフライパンの底を覆えるだけの量をそそいで、全体に行き渡らせる。フライパンを動かしながら卵を平均的に行き渡るようにし、表面が焼けてきたら手前から巻いていく。

「さて、後はこれの繰り返しだ」

そうやって大体半分の量を消費したら十分な大きさの卵焼きになったため、丁寧に巻いて皿に置く。卵焼きを食べやすい大きさに切ったり、オーブンのシャケを取り出してサラダと一緒に盛り付けるのは後ろで見学していたディアーチェに任せ、私は人数分の朝食をせっせと調理していった。最後にさっとソーセージを炒めて、レパートリーを増やしておく。
そうしている内に料理中の良い匂いにつられて、レヴィとユーリも目をこすりながら起きてきた。サバタさんとマキナは二人が来る前に自然と目を覚ましていたので、この中のお寝坊さんはレヴィとユーリになった訳だ。和やかでうららかな空気が漂う中、皆が囲んだテーブルには私とディアーチェが作った朝食……シャケの塩焼き、サラダ盛り合わせ、卵焼き、白米のごはん、一般的な朝食のメニューが出そろった。

「食事の前にはしっかり挨拶をするのだぞ。いただきます」

ディアーチェの号令で皆も手を合わせて、食べ物に対するありがたみを忘れないように挨拶をする。それから食べ始めた皆の口から美味しいという言葉が聞こえると、作った側として温かい気持ちになってくる。誰かに喜ばれる事で嬉しいと思う心もまた、一人では絶対に味わえない充足感だろう。

『すっごく美味しいや、シャロン。もう毎日
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