第2話「とうこう」
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、ナイフよりいいかもな。
「どの道、このままナイフを使い続けたら切れ味は落ちるから、切れ味なんてあってないようなものだ。」
頭を破壊すればいいのなら、打撃でもいいからな。
「...にしても、この刀の持ち主は、もう奴らの仲間か...。」
この刀は立てかけてあったのではなく、無造作に鞘から抜かれた状態で落ちていた。
「...ありがたく、使わせてもらいます。」
せめてもの感謝の言葉の述べ、刀と鞘を持ってその家を後にする。
「よし、まだまだ行くぞ!」
近接用の新たな武器が手に入って、俺は意気揚々と歩を進める。...危機的状況には変わりないけど。
「せいっ!」
早速進行上に現れたゾンビに対して模造刀を振るう。すると、斬れはしなかったものの、簡単に仕留める事ができた。...いや、ナイフでも一撃必殺だったけどさ。
「使いやすいな。」
近接戦闘術は、ナイフ以外にも素手や棒術も親父から習っているからな。棒術を少し応用すれば刀とかも扱えるとか親父が言ってたし、これならいけるな。
「にしても....。」
歩を進めながら俺は呟く。
「...いつも登校している道が、こんなにも長く感じるなんて初めてだな...。」
ゾンビで溢れかえっている登校路を見ながらそう言う。...いつもは、親父の特訓のせいで、短いと思える程だったからな...。
「...ちょっと、疲れて来たな...。」
今までにない緊張感と、連戦による疲労。一応、まだ行けるけど、気が緩んでしまう可能性があるので、どこかで一時的に安全を確保したい。
「...お?」
ちょうど塀に上ればそこから上れそうな屋根がある。いくらゾンビでも屋根まで上ってくる事はないだろう。...塀によじ登られたらやばいかもだが。
「じゃ、失礼しますっと。」
周りにゾンビがいないか確認してから上る。....ふぅ。
「ようやく一休みできるな...。」
喉も渇いたので、鞄から水筒を取り出して飲む。
「...そう言えば、昨日の夕方から何も食ってねぇ...。」
何か食ってから出ればよかったな...。そう思いつつ、非常食の乾パンを取り出す。
「喉が渇きやすくなるから、あまり進んで食べたくないんだがな。」
まぁ、腹が減っては戦はできぬとか言うし、食うんだけど。
「...ふぅ。」
適当に食って一休みっと。
「....よし。行くか。」
大体30分くらい仮眠を取った後、俺は水筒を一啜りしてからここを発つ事にした。
「奴らは...うん。いないな。」
物音を立てていなかったからか、奴らは大分減っていた
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